NY金価格は、KITCOグラフ緑線の如く、2,000ドル台をキープしたまま、今晩、雇用統計発表を迎える。
しかも、今日は、イースター・フライデーで日本を除く世界の殆どの市場は休場。(既に緑色線は、フラットになっている)。
NY市場も一部、債券市場が開く程度で、金市場再開は、来週月曜早朝という巡り合わせになった。
GLOBEXという電子取引プラットフォームで、日本市場の時間帯に、国際金価格が、初めて、雇用統計に反応する、という異例の展開なのだ。
今週は発表された全ての経済統計が悪化したので、雇用統計も悪化が見込まれる。
仮に、新規雇用者数が10万人程度に急低下すれば、いよいよ利上げ停止観測が強まり、ドル金利は低下、ドル相場はドル安、そしてドル建て金価格は上昇という展開が現実味を帯びる。
それゆえ、世界の金市場関係者が、週明け日本時間での動きに注目することになる。
これまでの史上最高値はNY先物市場ベースで、2020年8月につけた2,089ドル。
これは、先物価格ベースゆえ、現物スポット価格より割高の水準になっている。
今回も、未だ4月だが、6月決済の金先物価格が指標として使われている。
それゆえ、KITCOのスポット価格より、割高の価格水準になる。
価格変動の激しいNY先物価格が、NY市場から見ると時間外に、電子取引プラットフォームで、取引量も限定的な状況で決まるので、はっきりいって、予見不能だ。
仮に日本時間でついた価格でも、晩のNY時間にはいり、ちゃぶ台返しされる可能性もある。
こんなときに、あえて、金の短期売買で儲けようなどと考えても、それはギャンブルに過ぎない。
積立感覚で長期投資しているなら、高みの見物していればよい。
筆者も、今回は、野次馬気分。
打ち上げ花火に「上がった!上がった!たまや~~」と囃す江戸っ子のノリである(笑)
円建てでは既に最高値更新が続く。
要は、日本人は、これまで買った金で儲かっている人が多いということ。
悩みはいつ売るべきか。
こればっかりは、各人の所得水準とかライフ・ステージによるので、一概に答えられない。
まぁ、売りたきゃ、売れば、と突き放すね。
プロでも、最も難しいのは、損切りより利益確定のタイミング。
最高値で売り抜けるなんぞ、そう簡単に出来るものではない。
ああ、あそこで売っておけば。あるいは、ああ、あそこで売っちゃった。必ず、得べかりし利益を取り損なった感覚の悔いは残る。
でも、それは、贅沢な悩み。
私は、個人保有の金を今売ろうなどとは毛頭思わないけどね。
なお、雇用統計について、大きな動きがあれば、YouTube豊島逸夫チャンネルで解説する。ライブの告知は、Twitter @jefftoshima で。
さて、今日の写真は、六本木ミッドタウン虎屋の、道明寺製「笹衣」と、葛切り。
この葛切りはホンモノで、しかも、黒蜜の甘さが体中に拡散するので、やみつき。