NY市場で金担当のトレーダーたちの大半は、株式・債券・外為などの部門から異動で来た連中が圧倒的に多い。
金は、株価・金利・ドルの動きで決まるから、特に問題はないのだが、金業界生え抜きの専門家は今や「絶滅危惧種」である。
NYの仲間たちから、今春に、NYで日本株についてのレクチャーを頼まれたのだが、私が金の専門家なので、金の話も是非聞きたいという。
ディープな金の世界を知る者が、今や、NY市場にいないので、貴重な機会だという。
たしかに、NYの場合は、金については、「原油の専門家」が金担当も兼務するなどの事例が多い。
俄か金専門家集団だ。
要は、金市場のことは知らなくても、金融商品化した金のトレーディングは出来る。
さて、現状のNY金は、1,800ドルの下値を確認して1,850ドルまで反騰中だ。
目先は、10日の雇用統計、14日の米CPI、15日の米PPIと小売売上高を控える。
インフレトレンドが、パウエル議長が言うとおりディスインフレーションなのか。
今週はパウエル議長の議会証言もある。
3月FOMCも含め、ここが、年前半の山場になりそう。
1月雇用統計のような、ウォール街の全員が唖然とするようなことが起きると、瞬時に、相場の景色が変わる。
重要なマーケットイベントが続く。