本欄で、知り合いの日銀OBたちが、やたらに金を買いたがる傾向があることを述べたことがあります。
日銀が、国の借金証文である日本国債を発行量の半分ほどにあたる500兆円も買い取ってきたこと。
日本株も株価が下がれば、日銀が買い支えてきたので、今や、日銀が最大の株主になってしまったこと。
このような前代未聞の現状を次期日銀総裁が大きな混乱なく収めることが出来るはずもありません。
だから、次期日銀総裁は、誰がなっても「貧乏クジ」だと、植田氏の名前が出る前から、本欄でも書いてきました。


私は、おそらく、次の次の日銀総裁の時代に、これまでのツケが廻ってくると思っています。
知り合いの日銀OBたちが未だに金の個人的購入について、私のところに相談に来るのですが、彼らこそ、今の日銀そして日本経済の「やばさ」を現場の眼で見てきているので、個人的虎の子の退職金で金を買いたがるわけです。
元「通貨の番人」たちの行動には、考えさせられます。
植田さんとは全く面識がありませんが、彼が日銀総裁を勤めあげ、退職したあと、個人的に金を買いたがるかどうか。
まだまだ先の話ですが、ひそかに注目しています。