日銀会合直前の17日に、NY投機筋とZOOMで情報交換したのだが、当方が日銀に関する情報を提供して、彼らの反応を探る機会となった。


これまでは日銀と外国人投機筋のせめぎ合いが日本国債市場で展開されてきたが、欧米市場の視点では、参加者限定の「コップの中の嵐」と見られ、殆ど傍観の姿勢であった。
しかし、日銀金融政策決定会合を機に、これから株と円の市場で本格参戦を目論む投機筋は少なくない。
やはり注目はYCC(イールドカーブ・コントロール)の変動幅拡大或いは撤廃の可能性が最大の注目点だ。
円長期金利が中期的に0.75%方向に上昇、或いは、YCC撤廃の可能性が強まれば、彼らは一気に120円を試しに動くであろう。
0.75%とは、中期的に目安として提示された数字である。特に根拠があるとも思えず、あくまで参考数値だ。
対して、かなりの同意の反応があった120円に向けては、一気に攻め込む意図が透けた。
このケースで、株については、日経平均2,000円から4,000円の急落を見込んでいる。
対して、日銀動かず、YCCについても撤廃の可能性が否定されれば、円見切り売りとなり、FRB次第で、140円までの円急反落が視野に入る。
彼らの感覚では120円から140円のレンジは、なんでもありの真空地帯のようだ。
昨年の円安急進時に比し、特に大きなポジションを張っていないので、身軽だ。
変動幅は大きくなる地合いである。日経平均は強弱要因が絡み合うが、最大2000円程度の上昇が期待されている。
2023年に関しての総論では、米株総悲観のなかで日本株は買いの声が久しぶりに聞かれる。


NY金が日銀金融政策に影響されることはないが、円建て金価格は乱高下の可能性があるので要注意だ。


なお、ミスター・クロダの去就も意識はされているが、中銀のトップ交代で、どれほど日銀の金融政策が変えられるのか。
FRBに比し、選択肢は狭いと、冷ややかである。