今年、最も相場予測で当たった事例として、シティの原油65ドル予測がNY市場では挙げられている。
同時期にはゴールドマン・サックスが140ドル予測を出して話題になっていた。
65ドル対140ドル。
原油価格のボラティリティが高いことを示す事例でもある。
要は、原油予測ほど当てにならないものはない。
それゆえ、最近は欧米経済メディアが、原油予測記事を控えるようになった。
シティの65ドル予測の根拠は、22年世界不況であった。
世界的の原油供給が増えても、需要減少の影響のほうが勝るとの見解だった。
そして、現実に、FRB強力利上げにより世界的景気後退が懸念されている。
ゴールドマンが140ドル予測のほうが、当時ははるかに注目度が高く、どこまで上がるか原油価格、と言われたものだ。
それにしても、2020年4月20日には、マイナス原油価格(マイナス37.63ドル)がついたほど下げるかと思えば、その後、あっさりとプラス100ドルを突破するなど、原油価格の値動きは超荒い。
原油価格急騰はインフレ要因だが、FRBも制御できず、パウエル議長を悩ます展開になっている。
現状はWTIで70ドル台前半まで下がったが、果たして、ここが底値となるか。
中国のコロナ隔離規制緩和が中国経済楽観論を醸成して、原油需要増が見込まれる。
対して、経済制裁措置として、ロシア産原油には60ドルの上限が設定された。
今後もボラティリティが高い地合いは続きそうだ。
原油と金はコモディティとして同じカテゴリーに見られるが、実態は、原油が純粋なコモディティであるのに対して、金はコモディティとカレンシー(通貨)の二面性を持つ。
原油を外貨準備として保有する国などあり得ない。
故に、金と原油は根源的に異なるのだ。
さて、久しぶりのOFFの日。快晴の富士山を眺めつつゴルフ!
マーケットから距離を置く時間も必要だ、として正当化(笑)