円売りの波は7日NY市場寄り付きまで続き、145円を窺う局面もあったが、3.35%台まで上昇していた米10年債利回りが3.25%台にまで下落したことがドル売り・円買い戻しを誘発。
といっても143円台後半に反落した程度で、その後は、再び144円台を回復した。
さすがに東京時間に円安が急進行したことで、NY市場には「先を越された」如き感触が漂っていた。
注目すべきは、ドル金利反落の要因だ。
まず、WTI原油価格が82ドル前後の水準まで急落した。世界の中銀の利上げドミノによる需要減観測が嫌気された。
そもそもジャクソンホール後、コモディティの下げが目立つ。
銅先物価格も7日は持ち合ったが、8月下旬からの下落トレンドが顕著だ。
金もレンジの下限とされる1,700ドル大台攻防の様相だ。
(7日はKITCOグラフ緑線のごとく、1,710ドル台程度だが、反発した。)
7日に発表されたISM非製造業総合景況指数の内訳を見ても、「支払い価格」と「入荷遅延」が低下して、供給制約緩和を連想させる。
更に、7日のNY市場で、これも注目された、ブレイナードFRB副議長講演でも、ガソリン価格変動のインフレ率への影響が論じられた。
6月にはガソリン価格上昇がFRBが最も重要視する物価指標であるPCEインフレ率上昇に0.4%ポイント寄与したが、7月にはガソリン価格下落がPCEインフレ率下落に0.2%ポイント寄与したとの分析だ。
但し、食品・飲料セクターは上昇基調が続いているとも指摘している。
なお、同氏は、月次のインフレデータ下落が数か月連続することが確認できなければ、インフレ目標値2%までの鎮静化は覚束ないと楽観論に釘を刺した。
更に、同講演では、FRBは引き締め過ぎリスクと引き締め不足リスクの背反に直面するであろうと述べられたことが、パウエル議長の表現よりハト派的と解釈された。
但し、利上げはしっかり継続との基本路線から離脱はしていないことも明言している。
結局、市場のいいとこ取りで、株買いの材料にされた感がある。
対して、外為市場での円売り仕掛け人たちには、格好の利益確定の円買い戻しの口実を提供する結果となった。
そこで円が反騰したところでは、すかさず出遅れ組の新規円売り注文が入る展開だ。
毎度お騒がせのFRB高官発言だが、FOMCを9月20~21日に控え、いよいよブラックアウト期間に入る。
その間に消費者物価指数(CPI)発表もあり、市場は疑心暗鬼になりそうだ。
6月FOMC直前のブラックアウト期間中に発表されたCPIが年率8.6%と上振れ、パウエル議長が前回までの発言を覆して0.75%幅利上げを決断したことが「闇討ち」の記憶として市場には未だに鮮明に残っている。
FOMC後の記者会見質問役の常連FEDウォッチャーのなかには、明らかに恨みに思っている人もいる。
「私の質問に、0.75%利上げはテーブルの上にはないと明言したではないか」と不満を漏らしているのだ。
パウエル議長にしても、そのような苦い体験があるからこそ、ジャクソンホールでは、有無を言わせず「殺し文句」を8分に簡潔にまとめ、質疑応答もなく、会場を去ったと思われている。
それゆえ9月FOMC後の記者会見では、パウエル議長の本音を探る質問が立て続けに出そうだ。
利上げ幅が0.5%か0.75%なのか、というより、利上げの終着駅(ターミナルレート)が4%を超すのか、が今や最大の注目点だ。
4%の政策金利を半年以上も続けられれば、米国経済への影響はボディーブローの如く効くは必至だ。
既に、メスター・クリーブランド地区連銀総裁は「政策金利は来年早期に4%を若干上回り、維持されることが必要で、来年利下げは考えていない」と昨日も含め2回断言した。
これが事実となれば円相場150円のキッカケになろう。
コモディティの宴の後には、ほろ苦い夜明けのコーヒーが待っている。
さてさて、荒れ模様のマーケットと深夜に付き合う筆者の今や必需品(笑)となった「おかえり園田くん」の由来が判明。
「頑張っている人の前にだけ現れる園田駅付近在住の白いネコ。おかえりを言うため、昼は昼寝している。3時のおやつにはマーマレードジャムを食べて、昼寝するぐうたら日本代表かつ能天気代表。
まくらをこよなく愛しており、三村くんによく変人と言われるフリーダムキャット」だそうです。
頑張る人に頑張らない時間を、がスローガン。
この赤字部分が私と共通項(笑)
未だに、ねこロスから脱し切れていない、私にピッタリだよ。
しかも、私は、子供の頃から食べてすぐ寝る癖が抜けず、逆流性食道炎になった経緯もあるし。
この逆流に悩む人が、これまたゾロゾロ出て来て、多いのだね~。
私の周辺では、ちょっとした、ブームになりつつあり、在庫切れ続出。
連日連夜マーケットのストレスに晒されている人には、特に有難みがあるね。