金の国際価格は1,700ドルの大台攻防。
やはり、1%幅利上げとかの話になると、インフレ懸念は強くても、金市場には逆風だね。
実質金利がプラス圏で上昇が加速すると、投資家の立場では、国債など債券を持てば、インフレによる目減り以上の利回りを確実に得る。
リスク資産の株や、実物資産の金などを買う切迫感は薄まる。
しかもドル金利上昇でドル高になる。ドル高は金には逆風。
これが普通の説明。
しかし、振り返れば、金は昨年からドル高でもドル安でも上昇するケースが目立っている。
金とドルの関係が市況の法則を無視している。
要は、自分のポジションに都合の良い解釈を囃すのがヘッジファンドの習性なのだ。
なお、利上げ1%幅の話も誰が言い出したのか不明。
要は、6月の米消費者物価上昇率が年率9.1%と、想定を超えたので、市場の誰かが、これほどエスカレートするインフレを退治するためには、7月FOMCでFRBが1%程度の利上げを敢行する必要があるのではないか、と言い出した。
そうだ、そのとおりだと、市場内には賛成意見が急速に流れた。
それを見て、ボスティック・アトランタ連銀総裁(今年はFOMC投票権無し)が、「なんでもあり Everything is in play」などと意味ありげな発言をした。
市場は、その発言を、1%肯定と解釈した。
まぁ、こんなところだ。
昨日になって、ウォラーFRB理事やブラード・セントルイス連銀総裁が、1%について聞かれ、0.75%で十分と答えている。
その結果、市場内では1%説が尻すぼみになりつつある。
とはいえ、それでも、金は1,700ドル攻防。
今年の流れでは2,000ドルに挑戦して失敗。
そこで、今度は、どこまで下がるのか下値模索中。
市場は売りの口実探し。
筆者の見解は変わらず。
1,700~1,950のレンジ。
いまやゴールドマン・サックスの2,300ドル説は遠いね。
長期的には、筆者も3,000ドルを想定しているが、年内2,000ドルは難しそう。
但し、円建て金価格は引き続き円安効果で下げ渋り。
日本人金投資家にはフォローの風が吹く。
NY金価格が下げ、しかも円高で円建て金価格はダブルで下げるという状況が続く時期もあった。
相場は生き物と言われるが、理屈通りには動かないもの。
日本人は必死に解釈を探そうとするが、真面目すぎるね。
もっと肩の力を抜いたほうがいい。
現価格水準は歴史的高値圏だ。
あまり欲張らないほうがよろしい。
とまぁ、説教したところで、札幌便り。
今日は寒いくらい涼しい。
かと思えば30度以上の日もある。
既に観光客が急増中。そして感染も急増中。
ということで、筆者はワクチン接種のため週末に帰京することに。
直ぐに帰札するけどね。
食事も色々買い込み、ホテルの部屋で食する機会が増えた。
さすが札幌。写真のような、素晴らしいウニが2,500円。
雄務(これで、おうむ、と読む)産。
ウニを柵ごと平らげるのも北海道ならでは。
その他、豊富な海産物を買い込み、ゴルフの全英オープン中継見ながら、食事を楽しむ。
なお、今日、日経電子版の筆者コラムが、大谷選手の記事の隣に来て、なんか、嬉しかった(笑)
昨年はホームラン競争に出て力んでたから不調になったので、今年は不参加で正解だよ。