130円を再突破したと思ったら、間髪入れず132円台。
今回のキッカケは雇用統計が良かったので、労働市場の過熱(賃金コスト上昇というインフレ要因)を抑え込むために、9月も0.5%幅の利上げに踏み切るのではないか、との市場の判断。
そうなると、なんと4回連続0.5%利上げとなる。
果たして9月FOMC決定がどうなるか。
9月に大相場の予感。
ドル長期金利は再び3%突破でドル高。金利を生まない金にはさすがにキツイ利上げペースとなる。


いっぽう、NY市場の国際通貨投機筋は、原油続騰で日本の貿易赤字更に膨らむとの見方。
日本は原子力発電に拒絶反応が強いので、高くても中東産原油を買わざるを得ないとの読み。
結局、通貨投機筋がドルを買う際に、売りの対象として円が選択される。
日銀も円安抑制のために実質的に打つ手はなく、ヘッジファンド対日銀のせめぎ合いは日銀劣勢。
黒田総裁は緩和継続せざるを得ない。
日銀の利上げなど、果たして、いつに起きることやら。


かくして、円安の構造は変わらない。
筆者は、一貫して、自らの資産運用は、半分がドル建て資産とセミナーでもブログでも語り続けてきた。
円高の時代に、筋金入り円安派を自認しても、反応は薄かった。
それが今になり、ドル建て資産を増やしておけば良かったと言われる。
筆者のドル建て資産は、FXではなく、長期投資ゆえ、130円でも円転する気はない。
今後10年、20年の間には、円高の時代も来るだろう。
それでも動かす気はない。
長期的に150円を見ているからだ。


以下は、2016年に、家族ぐるみの付き合いのソニーフィナンシャル尾河眞樹ちゃん(為替専門家)との対談。
その頃の筆者の見解は変わっていない。

https://moneykit.net/market/sanzenri/sanzenri_161011.html