5月3日4日に開催されるFOMCを控え、NY市場では重要日程前の身辺整理の如きポジション巻き戻しが続いていた。
しかし、25日の米国株暴落は、次元が異なる。
広範囲に及び、下げ幅も大きい。
長期的視野に立てば、来週のFOMCで予想される強力な引き締め策が、過剰流動性相場の終焉を告げるイベントとなりそうだ。
これまでのカネ余りは「何でも上がる相場」を醸成したが、その反動がいよいよ現実化した感がある。
市場内には金融超緩和が誘発したバブル的買いポジションが蓄積して「ドカ雪」の如く積み上がっていた。
それが表層雪崩となり、無差別株売りと化した。
人気の仮想通貨まで急落したことが示唆的だ。
逃避マネーがもっぱら米国債に流入して、10年債利回りは反落。
将来の景況感を映す指標とされているので、改めて、長短金利縮小(イールドカーブの平坦化)が意識される。
安全資産の金の価格はKITCOグラフ緑線の如く1,900ドル前後で動かず。
NY株暴落で金の下げには歯止めがかかった、という感じか。

 

kitco

大幅なマイナス圏に沈んでいたドルの実質金利も上昇を開始。
プラス圏とマイナス圏を往来中だ。
株などのリスク資産と金にはジワリ下げ圧力がかかる事象である。


視界不良ゆえ、海千山千のプロの間でも、キャッシュ・ポジションを大幅に増やす動きが目立つ。
例えば、世界最大の資産運用会社ブラックロックのCIO(投資部門最高責任者)リーダー氏は、現金保有を50%以上も増やしていると明らかにしている。
株価は今後2か月から6か月の期間、ボラティリティ(価格変動)が高い状態が続くと見ている。
一般投資家には「今はキャッシュポジションの居心地が良い。忍耐が大事」と説く。
そもそも景気減速感が漂うなかで、0.5%幅或いは0.75%幅の連続大幅利上げとは前代未聞の政策急転換だ。
インフレ対応に関して後手に廻ったとのFRBの焦りも感じられる。
過剰流動性相場のときは「FRBには逆らうな」と言われたが、マネー収縮時代に入るや「FRBを疑え」が市場内の合言葉となっている。
5月6月7月と3回連続で0.5%幅の利上げを強行して、FRBが遅まきながらインフレの頭を叩くシナリオが市場内では議論される。
しかしパウエルFRB議長は「全てのFOMC会合がライブ」という表現で、各回ごとに次の一手をデータ次第で決めてゆくスタンスを明示している。
市場は毎回、一喜一憂することになろう。
投資家はシートベルトは低めにきつく締めて臨まねばならない。


今日の写真は猫が好きな旨いモノ。
それはチュール!朝イチで家族が起きるのを待っている。

 

猫1
猫2

 

生意気に他のペットフードには目もくれず。
甘やかし過ぎか(笑)
犬もチュールを好きなことを知った。
マーケット関連の殺伐とした仕事に明け暮れていると、にゃんちゃん、わんちゃんには癒されるねぇ。。