NY市場は深夜時間帯に入るが、現地市場関係者が騒然としてアジア市場の反応も見守っている。
プーチン大統領が核兵器使用について更に踏み込むタイミングとして、ロシア国債のデフォルトが挙げられていたからだ。
おりから、ロシア国債の格付けが「投機的」水準に引き下げられ、デフォルト懸念も高まっていた。
その矢先の、ウクライナ原発砲撃だ。
NY市場は時間外だが、まずは情報確認を急いでいる。(4日午前執筆)。


既に、ポートフォリオも有事対応で、米国債・円・金などの安全資産に逃避しているケースも多い。
日経平均は600円超下げ。25,000円台に突入。
ダウ先物も時間外で300ドル超急落中。
金国際価格は一時1,950ドル近傍まで急騰後、急落している。
米国債は、買いが2日にピークに達し、一時10年債利回りが1.6%台まで急低下した。
しかし、3日には売り戻しも入り、利回りが1.8%の大台を回復していた。
その矢先の原発砲撃ゆえ、日本時間午前中には、時間外取引で1.85%から一気に1.75%近くまで急落する場面もあった。
米国債市場もウクライナ情勢に振り回されている。
今晩は雇用統計が発表されるのだが、最近は、前月分の大幅上方修正も続き、事前予測も大外れのケースもあり、統計指標としての適性を疑問視する声も少なくない。
それゆえ、相対的に、地政学的リスクの重要度が高まっている。
パウエル議長も2,3日の議会証言で、3月利上げを明言したものの、ウクライナ情勢について聞かれると「注視している」「大きな変化がなければ利上げする」など、条件付きの発言に終始していた。
その直後の事態急変だ。
2日目の議会公聴会では「ウクライナ情勢について、諜報部門と情報を共有しているのか」と突っ込まれる場面もあった。
パウエル氏も情報確認を急ぐと思われる。FOMCは3月15、16日に迫っている。