ウォール街は、今週木曜日1月6日に開催予定の政治イベントに秘かに身構えていた。
それはトランプ前大統領の記者会見である。1月6日は米国議会襲撃事件から1年目に当たる。
バイデン大統領の支持率が低下するなかで、いったい、何を言い出すのか。
市場も、そして、特に、中間選挙を控える共和党議員も、大いに気になるところであった。
ところが、日本時間今朝になって、トランプ氏は突然、記者会見をキャンセルした。
やれやれ、とばかりの安堵感が漂っている。


政治の視点では、多くの共和党議員が本件に関しては、明言を避けていた。
次期共和党大統領候補に関する予備調査では、トランプ氏の名前が断トツ一位に来ている。
先月12月のロイター調査では共和党員の54%がトランプ支持。
二位のデサンティス・フロリダ州知事11%を大きく引き離している。
しかし、議会襲撃煽動疑惑、納税疑惑など、灰色のイメージがトランプ氏には付きまとう。
とはいえ、トランプ支持の共和党員は依然一大集団を形成しており、中間選挙候補者には「トランプチルドレン」たちの名前が目立つ。
共和党議員は、日本流にいえば、清濁併せ呑むかの如き現実的対応を強いられる。
非営利で良識派メディアとされるPBS(公共放送サービス)のコメンテーターが、「訴訟まみれでグレーな存在のトランプ氏が、本当に次期大統領候補になるとは、到底信じがたい」とのキャスターの問いかけに「トランプ氏が次期大統領候補になるなどあり得ない、と語る人は、両目を手で覆って、私には何も見えないと言っているに等しい。米国の政治の実態が理解出来ていないのだ。」と応じたことが筆者の印象に残っている。


市場の視点は、更に複雑だ。
ウォール街には「隠れトランプ支持派」が少なくない。
とにもかくにも、株高を歓迎してくれる。法人税も減税してくれた。
規制も緩和してくれた。
ウォール街を金持ち・エリートの象徴と位置付け、株価とは距離を置き規制強化には熱心なバイデン氏との差が鮮明だ。
中間選挙予測に関しては、民主党有利というより、今や、民主党が何議席落とすか、その負けっぷりの度合いが注目されるほどである。
隠れトランプ派は、秘かな期待感を抑えつつ、情勢を見守っている。
当のトランプ氏は、「フェイクメディア」との記者会見を自ら回避して、中間選挙応援演説役に徹する姿勢だ。
「諸君の私への期待感は分かるが、中間選挙の結果を見てからでも遅くはあるまい」とも語っている。
2022年も、米国市場はトランプ氏の呪縛から解放されない。
金市場の2022年ビックリシナリオとしては、中間選挙で共和党地滑り的勝利、トランプ氏、次期大統領選出馬宣言。市場の多数派はトランプ嫌いゆえ、政治ショックでリスクオフ、金買い集中。


さて、今日の写真は、大晦日恒例の仲間内年越し会。
全て料理上手の妻の手造り。
常連のマガーリのマダムが彼女の人気ブログで詳細に紹介してくれた。
私の好みは、肉とカニの右上にある栗きんとん。栗は私が秋に裏磐梯のゴルフ場で拾い集めたもの(笑)

 

手作り料理1

それから、油揚げ包の中味は山芋とゆり根。蛸と海老のアヒージョ。そして揚げゆり根。御殿場名物焼き豚とアボカド。その他、全部で12種類。

 

手作り料理2

ワインはソムリエのマダムのチョイス。酒を飲まない私はひたすら十六茶!
除夜の鐘が始まり、「蕎麦がまだだ!」と大騒ぎになり、午前12時2分前に滑り込み年越しそば(友人持参の麻布十番の川上庵)。
1分出遅れた私は、てんぷら蕎麦を食べながら「明けましておめでとうございます」になった次第。
まぁ、こんな集まりも、オミクロンでまたまた当分お預けだね。
沖縄でいきなり600名感染。米軍基地もあり、数日で指数関数的、感染爆発始まる。
東京の規模だと、月末には、数万人になっても不思議はない。
軽症コロナの心理的許容度が試されそう。心の準備だけはしておこう。