前回書いたブレークイーブンインフレ率(10年)、9年ぶり高水準の件は、その後、フィナンシャル・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルも報道したので、欧米市場でも市場を動かす材料となった。
しかも、パウエル議長が、供給サイド由来のインフレ傾向が長期化するとの見通しを述べたことで国際金価格は1,800ドル超え。
しかし、インフレ長期化を認めれば、テーパリング終了から利上げ開始のタイミングも早くなる。
そこで、一転、金は売られ、再び1,800ドル割れ。(KITCOグラフ参照)。

 

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1,800ドルの上値抵抗線の攻防を演じている。
11月に入れば早々にFOMCも開催される。利上げ議論も強まろう。


金市場の視点では、インフレヘッジとしての買いと、利上げ嫌う売りとが交錯する展開だ。
マクロ経済の視点で、最悪のシナリオは、パウエル議長が、インフレを抑制する利上げ政策に関して、後手後手に回り、その後、慌てて、利上げペースを早めるシナリオだ。
インフレ長期化を認めつつ、利上げは時期尚早とする姿勢を、市場は警戒している。