デルタ相場の様相
インド発のデルタ株懸念で、様々な市場が停滞しています。
変異種は、これからどうなるのか、誰も読み切れず、不透明要因になっているのです。
日本では、それに加え、五輪開催。
昨日も所用で山手線に乗ったら、久しぶりに超大型スーツケースをゴロゴロさせている外国人訪日グループ8人ほどに出会いました。
インバウンド華やかなりし頃は全国で見慣れた光景ですが、今や、いよいよ五輪関連で来たか、との実感があります。
更に、車中に、7人ほどの「おっさん」グループが大声で話し合っていました。
話の内容から、五輪関連のボランティアのグループで、地方から研修会かなにかで上京してきたようでした。
かと思えば、渋谷駅のプラットフォームでは学生たちが、キャッキャッとはしゃいでいる。
蒸し暑さで、マスクも外れがち。
これは、五輪本番ともなれば、安心安全どころではないな、と思った次第。
こういう懸念が市場にも投影されているのでしょう。
例えば、東京証券取引所では売買量が低水準の日々が連日続いています。
世界的にもデルタ株の影響で、例えば検疫の厳しいオーストラリアのシドニーもロックダウンに入ります。
なお、ワクチン関連でも、新たな動きが見られます。NYタイムズは、ファイザーとアストラゼネカの二つのワクチンを1回ずつ接種する「混合法」が良い臨床結果を出しているとの報道。
こういう接種法もあるのか、と話題になりそうです。
但し、接種が18歳以上で7割に接近している米国でも、結局、ワクチンの効果がどこまで期待できるかは、今後の展開次第ゆえ、人類はコロナと当分共存せなばならない、との見方が支配的です。
2022年の経済予測も、まだまだ、不透明要因が多すぎて、あてになりません。
米国利上げへ、と言っても、コロナウイルスとワクチン次第。
ちゃぶ台返しもあり得るでしょう。
かくして疫病要因が、世界規模で成長を遂げた世界経済に継続的な影響を及ぼすというシナリオは、全くの想定外と言えるでしょう。
ビットコインのような中央銀行が制御不可能な仮想通貨の価格が乱高下するのも、このような背景があればこそ、と言えましょう。
テレビでビットコインを世界の金融当局が規制に動いていると話しましたが、どこまで規制できるのか。
特にサイバー攻撃の身代金として利用されるような事例が今後頻発するとモグラたたきのような状態だと思います。
これまでの「市場の常識」が通用しない状況はまだまだ続きます。