金2,000ドル?懐疑派の意見は?

筆者は年内に2,000ドル再突破あり、と見ていますが、反対論もあります。
ここは客観性を保つために、2,000ドルにはならない、と見る人の意見も紹介しておきたいと思います。


ちょうど、今朝の日経朝刊のマーケット商品面で、金価格動向を分かりやすく纏めた囲み記事が掲載されています。
そこに、反対意見も紹介されているので、参考までに引用します。


「一方、野村証券の小清水直和氏は、『米雇用の回復などで今年後半に向けてインフレ期待が高まる』と見る。『米連邦準備理事会(FRB)が(金融緩和に積極的な)ハト派姿勢を弱めれば名目金利が期待インフレ率以上に上がり、実質金利のマイナス幅が縮む』と金相場に逆風となる可能性を指摘する。」
結局、2,000ドルになるか否かは、物価上昇が抑えられるのか、或いは、FRBでも制御不能なインフレになるのか、ここの見極めでしょう。


言い方を換えれば、FRBを信じられる人は、金価格が上がらずと読む。
対して、FRBを信じられない人は、無国籍通貨=金を買う、ということでしょう。
筆者は記事中にも引用されているとおり、金強気派です。
強気と弱気が議論を交えるのもいいですね。
以前、来日した金調査会社GFMSの強気派と筆者が日経紙面で、議論を戦わせたことがありました。
あれは面白かった。
勿論、結果は筆者の勝ちでしたが(笑)
そういう企画があれば、今後も進んで参加したく思います。


さて、OECDの世界経済見通しが発表され、日本だけが経済予測で下方修正されました。
そもそもコロナ前から消費増税で日本経済は痛んでいたので、そのうえに、コロナ禍となり、更に、ワクチン接種も周回遅れとなっているわけで、下方修正されても文句は言えないですね。
経済成長率そのものも日本は2%台で、群を抜いて低い水準に低迷しています。
このような状況下で、日本人が金保有で財産価値の保全を図ることは当然の成り行きに思えます。