台湾有事で金は買われるか
経済的な視点では、ホワイトハウスでの日米首脳会談の日本側のコストは高くついた。
米国につくのか、中国にも配慮するのか、踏み絵を踏まされた菅首相が、敢えて共同声明に「台湾海峡」を明記したからだ。
当然、中国側は猛反発。日中関係も、改善ムードにあったが、一気に悪化懸念が台頭している。
中国は日本の最大輸出先だ。日本株価も、コロナと中国懸念で今週大幅に下落中である。
では、本当に台湾有事はあるのか。
結論から言えば、台湾は中国の核心的利益に属する事項だが、ここで事を荒立てて、米中ともに得るところは少ない。
実際の問題として懸念されるのは、戦闘機パイロットなどにより最前線で起こる可能性がある偶発的衝突だ。
この程度であれば、有事の金買いも、投機筋が囃す程度となろう。
とはいえ、そもそも有事の金という言葉は、米ソ冷戦の時代に出来た用語だ。
それが、今や、米中冷戦である。市場心理として無視できない案件ともいえる。
米国、中国の国内で人種・少数民族問題などが激化すれば、国民の関心をそらすために、外交面で強硬姿勢に転じるかもしれない。
米ソ冷戦が雪解けとなりベルリンの壁が崩壊した時点で、有事の金は死語になったとも言われた。
それが、米中冷戦という形で改めて、2020年代に有事の金という言葉が戻ってきた。
今回は、日本も直接的に巻き込まれるリスクを孕む。
今や、有事の金が他人事ではない、という意味で、日本人の意識も変わってきそうだ。
さて、コロナも変異種で再び非常事態入り。
ワクチンも全接種対象者に行き渡るのは来年3月頃まで待たねばならぬ様相だ。
どうも、コロナについては、筆者の悪い予感が次々に現実になって、個人的にかなり苛立っている。
東京五輪も含め、かなり憂慮すべき状況である。
但し、これを政治の問題として、こき下ろすのも、単なるうっぷん晴らしに過ぎず、虚しさを感じる。
最後は個人個人が、どのように考え対応するか。
自分の問題として受け止めるしかあるまい。
筆者も、最大限のコロナ対策は講じつつ、日々、自分なりの生き方を模索している。
ゴルフの素振り100回とか、おうちごはんで旬の筍を味わうとか、近所の猫ちゃんと遊ぶとか(ペット・ロスは未だ心の生傷)、そして、仕事もするとか(笑)、
あれやこれや、やることはいっぱいあるよ~。