ゴールド・スーパーサイクル説

金は長期的なスーパーサイクルに入っている。
NY市場では、短期的金価格下落で悲観論も増えているが、いっぽうで、中長期的な見地から、スーパーサイクルの過程での一つの場面との冷静な見解も目立つ。
スーパーサイクルとは需要と供給、両面から10年単位の大きな上昇の流れを意味する。
平たく言えば、供給面では、もはや掘っても簡単に採掘できず、リサイクル(二次的供給源)への依存度が高まる。
需要面では、金ETFによる新規金投資家層のハードルが低くなった。インド中国など伝統的な需要需要国の需要形態は金選好度の高い文化性に支えられているので、長期的に所得水準が徐々に上がってゆけば、人口が多い国なので、金購入は増える。
これが、ゴールド・スーパーサイクル論の骨子だ。
勿論、世界経済がリスクだらけ、という市場環境も、ヘッジ(備え)の必要性が一過性ではないことを示している。

とはいえ、足元は相場の頭が重いことは昨日本欄でも書いた。
今朝の日経朝刊商品面でも、「NY金3か月ぶり安値。米金利上昇で資金流出」。記事中、マーケット・アナリストの豊島逸夫さんはこうコメントしてます。「株や暗号資産(仮想通貨)のビットコインなどリスク資産の高騰で、短期利益を求める個人投資家の資金が金から他資産へ移動している」

さて、五輪新組織委員長に橋本氏。これで、どうやら、五輪強行突破だね。変異種感染拡大なければ。海外でも元オリンピック女子選手の現閣僚が就任と報道されている。ちなみに、その直前には、島根県知事が聖火リレー中止を検討。五輪反対に初の地方知事反対の狼煙、などと欧米メディアでも報道されていた。それゆえ、これで、東京五輪は中止か、と海外でも思われていたところなので、インパクトがあったようだ。それでも変異種が気になるのが日本国民の心だが。ワクチン接種はオリンピックに間に合わない。下手すると、第四波が昨年同様に7-8月になるかも。菅首相も長男問題や500万円政治献金受領など、俄かに、きな臭くなってきた。海外の評価に比し、国内のほうが警戒ムードが強い感じ。

最後に、筆者ツイッター@jefftoshimaでこう呟いたら,なんと30万近いアクセスがあった。
「日経平均3万と言われても実感ないし私は株式投資なんてやってないから関係ない。よく見かけるコメント。でもあなたの年金の約半分は株式で運用されている時代。あなたも株主。老後生活設計も長期株価次第で大きく変わる。無関心ではいられない問題」
これ、私にしてみれば、今更のような当たり前のコメントなのだけれど、まだまだ投資無関心派・予備軍が如何に多いか痛感させられた次第。