金、続落、ビットコイン爆上げの影響も

金国際価格は1780ドル台。相場の形が悪い。添付KITCOグラフで見ると、緑色の200日移動平均線を、どうやら、本格的に下回ってきた。200日移動平均線は短期的に下放れ、直ぐに戻るという、所謂「だまし」も多いので、慎重に見てきたが、今回は、「だまし」ではなさそう。
背景のドル長期金利上昇は日々の上下はあるものの、当面、トレンドになりそうだ。
昨日も、米小売り統計、そして、米生産者物価指数、いずれも事前予測を大きく上回り、上振れしている。個人給付金により個人消費が活性化しているようだ。
インフレ期待も上がっているが、それ以上に、名目金利が上昇するパターンは金にとって逆風だ。
1-3月は、金下値模索期間。
更に、ビットコイン急騰も止まらず、短期投機マネーが金から暗号資産に流れている。
ビットコイン相場は絵に描いたようなバブルだが、モルガンスタンレーやブラックロックなど大手運用機関のCIO(運用最高責任者)がビットコインを運用の対象として認め始めた。
但し、資産の1%が目途と言う。金の10%に比し1/10だ。それでも、価格変動が激しいので、かなりの売買損益となる。
筆者は、未だ、ビットコインを推奨できない。イエレン財務長官などビットコインを完全否定。いつ規制がかかるか分からない。とにかく余りに投機的だ。富裕層がコロナでラスベガスに行けないから、在宅で博打気分味わう、というなら、何も言わない(笑)
基本的にビットコインは価値の交換手段としては金より便利。しかし、価値の保存手段としては明らかに歴史が長い金に軍配が上がる。それぞれの特色を見極めるべきだろう。

 

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