トランプvsバイデン直接対決、「場外乱闘」の如し
3回にわたる米大統領候補の討論会、第一ラウンド。市場の注目度は高かったが、期待度は高くなかった。それにしても、お粗末!筆者はツイッターで「ののしりあい」と評した。英語で言えばugly 醜い、という感じだ。とにかく「討論」にならない。
市場の評価も、討論会後、アジア時間帯で、ダウ平均(時間外)が300ドル以上急落した。金が連れて下落したのには意外感があった。
メディアの評価は、おおむね「バイデン優勢勝ち」。お世辞にも「勝ち」とは言えないと筆者は思うが、相対評価として、バイデンのほうがマシだった、ということか。ここで、金価格の反応が気になる。
バイデン有利であれば、トランプ法人減税は「リセット」されるので、株価は下げのシナリオが予想される。そうなると金は上げ、となるはずだ。仮に、今回の市場反応が本番の「予告編」であれば。バイデン勝利=株も金も下げ、ということになる。大統領選挙に対する金を含め資産価格の反応は予期出来ない動きをするもの。果たして、どうなるのか。まだ語るには早すぎるが、第一ラウンドを見た限りでは、やや気になる結果だった。民主党政権になれば、積極財政支出で、米国債増発不安、更に、米ドル不信を誘発して、金は買われるというシナリオもある。それでも、実際の市場は、想定外の反応を示すので、選挙当日にならないと分からないだろう。否、選挙後、数週間から数か月は選挙結果も確定しない可能性が高まっている。トランプが負けた場合に、「選挙に不正があった」とイチャモンつけて、ホワイトハウスに居座るシナリオが連日語られている。
かくして、予見不能なビッグイベントを控え、金を含めマーケットは、当面、大きくは動きにくい状況といえる。ここまで人気商品として買われてきた米ハイテク株と金には、手仕舞い売りが出やすい市場環境とも言えよう。
NYのアナリストたちも、選挙は分からないと開き直り、敢えて予測を出さない人が増えてきた。たしかに、大統領選挙結果にベット(賭ける)ごとき投資は、「投機」「博打」であろう。
さて、今日の写真は、筆者お気に入りの農園レストランで供される採れたて野菜の数々。アグリスケープ@札幌郊外。当事務所、札幌サテライトオフィスに出張する機会が多いのだが、行けば必ず立ち寄る。毎回、季節の野菜が新鮮で嬉しい。シェフの調理センスも抜群だ。