デフレ・ヘッジとしての金

金はインフレ・ヘッジと言われますが、それでは、デフレのときは、どうなのでしょうか。セミナーで質問を受けることがあります。
答えは、デフレ・ヘッジとしても有効。ヘッジとしての金の出番がないときは、ゴールディロックス(適温経済)と言われるときです。インフレで熱すぎず、デフレで冷たすぎず、というケースです。

デフレ時には、企業や金融商品などの破綻が生じますから、発行体がなく、破綻リスクのない金は価値を保つのです。
現代の世界経済は、インフレ率が2%に届かず、低い状況が続いています。とはいえ、デフレまで悪化しているわけではないので、ディスインフレ状態と言えましょう。そこにコロナ禍が直撃したので、一気に「冷たすぎる」状況になりました。その有事に対応するため、未曽有の金融超緩和・財政大盤振る舞いが展開されているので、数年後にはインフレになるリスクがあるわけです。

出来れば、金価格が上がらなくても、適温経済になってほしいところです。しかし、かりにゴールディロックスになっても、その適温状態を維持することは極めて難しいのです。金の出番は、そう簡単になくなりそうにありません。
金は、持って役立たないのが最も望ましいのですが、最近は、役立ってしまうことが多すぎますね。

さて、あの4連休の凄い人出を見てから、私は、あらためてコロナ感染防止にかなり気を遣うようになりましたよ。極力、人混みを避けて行動しています。たまたま、山手線に乗らねばならない機会があったのですが、ラッシュ時間帯ではないのに、結構混んでいて、次の電車を待ちましたが、これまた混んでいて、次の次で諦めて乗りました。日常生活も、すっかり在宅テレワークに慣れました。NYとのコミュニケーションも全く問題なく、ネット環境さえ整っていれば、広い人的ネットワークを持っているので、どこでも仕事出来てしまいます。
NY市場の相手方もトレーダー含めて在宅勤務が多いので、コロナ前より情報量は多くなった感じです。この仕事環境は、元に戻らずとも、全く問題ないですね。