びっくりシナリオ、ペロシ大統領の可能性

米大統領選挙は郵便投票も採用することになったが、これが民主党有利ゆえ、トランプ大統領は猛反対している。「郵便投票の結果など、数か月、数年、否、全く判明しない」などとぶちまけている。「そうなったらペロシ下院議長が大統領になるという説もある」とも語っている。次期大統領就任日21年1月20日までに決まらない場合には、1947年制定の大統領後継法により、下院議長が暫定大統領になるとの決まりがあるからだ。
そこで、マーケットや各種メディアに流れるビックリ・シナリオは、例えば、トランプ大統領が負けてもホワイトハウスに居座るケースだ。僅差で負けた場合には、郵便投票に不正あり無効と主張して訴訟を起こす可能性がある。更に、居座る場合には、軍が出動して、トランプ氏をホワイトハウスから退去させる可能性さえ指摘される。
常識的には現実味が薄いが、「トランプ大統領のことゆえ、必死になると、なにをしでかすか分からない」ので、市場も意識せざるを得ない。
なにが起こるか分からないので、投票日まで、模様眺めを決め込む市場参加者も少なくない。
たしかに、大統領選挙にベット(賭ける)ことは、博打のようなもので、健全な投資行動とは言えまい。11月3日以前、特に10月中にはポジションを手仕舞う動きが顕在化しそうだ。
今最も込み合っているトレードといえば、やはり米ハイテク株買い。そして金買い。これらの「人気投資対象」は要注意だ。
なお、今日発売週刊エコノミスト誌に寄稿↓
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20200922/se1/00m/020/023000c
それから今日の産経新聞朝刊に寄稿