洗脳された個人投資家

だいぶ前に業界で知り合った人が久しぶりに電話かけてきて、懐かしくなったのですが、話の内容にビックリ。
「金を持っているので、この高値でどうしようか、悩んでいます。豊島さんもご存じのxxさん(その人、存じあげないのですが苦笑)が、金で儲けても90%税金でもっていかれる、あるいは、金の供出が強制される、とおっしゃっています。本当ですか?」
かなり金については知識あるはずの人なのだけど、トンデモ本に洗脳されているのですね。一人であれやこれや考え、切羽詰まって電話してきたらしい。まともに答える気にもならない陰謀説なので、頭ごなしに否定して「悪いけど、私、そういう話にかかわっているほど暇じゃないの。」と突っぱねてしまいました。
それにしても、いまだに、そういう事例があるということはショッキング。いわゆる「オレオレ詐欺」がつけいる隙が世の中にはいくらでもあることも実感しました。
最近の金の悪徳商法は騙すほうも高度化して、多少物知りの人のほうがアッサリ引っ掛かるということも痛感しました。
そして、一般人でも数千万円単位の現金を家庭内に保管している事例が多いことにも、あらためてビックリ。
更に、著名な知識人でも、金については一夜漬け程度の勉強で、かなりいい加減なことをメディアで語っている事例も頻繁に見られます。
 
さて、金価格のほうは、1800ドル大台突破でかなりの利益確定売りが出ましたが、一巡すれば、出遅れ組から新規買いが入り買い支えられる展開です。昨晩はバイデン民主党大統領候補が「株主資本主義の時代は終わった」と語り、ウオール街では、不安視されました。彼が当選すれば、想定通り、金には追い風になりそう。
大統領選挙が左右する1800ドル台の展開が予想されます。
 
そして、全国的な大雨被害。最近、このような天災で自宅に保管してあった金地金が家ごと流出したという事例が聞かれます。東北大震災のときにもありました。金現物は信託銀行に預ける金ETFが、やはり安全と見る人たちが増えています。
 
そして今日の写真は、神戸の洋菓子店のクッキーセット。綺麗に詰められて、食べるのが勿体ないくらい。

 

神戸の洋菓子店のクッキーセット

なお、明日土曜日の日経朝刊M&I(マネー&インベスト面)にプラチナ特集が載る予定です。