先日、本欄で「年金なんて出ない」と冷ややかに呟いたら、これが、思わぬ反響で、出先で色々質問されました。
独立系で自由に発言できる立場ゆえ、本音を軽くつぶやいたのですが。
周りを見れば、今の日本社会は、年寄りだらけ。その巨大シニア軍団が、医療費などで日本の蓄えを食いつぶしてゆく。年金の運用も株価頼み。しかも、案の定というか、異国からの移民には強い抵抗感を示す。
将来を見渡せば、なにがしかの年金は出るにしても、とても、日本国民全員がまともな生活を出来るような年金の額は望めないと思います。マネー誌などで、人生100年時代とかいって、色々、シミュレーションが載っていますけど、虚しいですね。だって、今後100年はおろか、10年後、否、来年、世界がどうなるか、見当つかない時代ではないですか。そして、足元では消費税がちょっと上がることで、大騒ぎしている。OECDが言うとおり、日本の消費税は20%以上にならなければ、財政は破綻しますよ。
財政破綻した国、ギリシャに足を運んだのも、財政破綻すると、国民はどうなるか、その予告編を見たかったからなのです。
勿論、日本とギリシャの経済は比較になりません。産業基盤が違います。国民の教育水準も違います。とはいえ、ひとたび財政が破綻すると、どうなるか、という意味では参考になりました。
要は、イソップ物語に例えれば、アリさんは蓄えがあるから、なんとか凌いでいる。しかし、キリギリスさんは、たちまち蓄えが底をつき、教会などの施しに頼らざるを得ない。それも、見られとると恥ずかしいから、隣の町の教会に密かに通う、とか。
やはり、普段から、積み立てなどで地道に蓄財を心掛けているか、いないかで、その差が、残酷なほどに異なるものか、と感じました。
ですから、私が語っているのは、年金などアテにしないで、自力で自分を守るしかない、ということなのです。
年金はもらえれば、御の字、くらいに考えておいたほうが良いでしょう。
なお、ギリシャで絶望した私が、希望を持ったのはアイルランドに行ったとき。欧州金融危機でアイルランドも経済危機に陥りましたが、国民性が地味な働き者で、教育水準が高い島国という日本との共通点があり、他の南欧諸国に先駆け、経済が復活したのです。今年は、ブレクジット問題で揺れていますが、大丈夫。勇気づけられたものです。
以上、今日は、年金問題についての本音の所感でした。