米中貿易戦争が「一時停戦」となり、90日先送りされたことで、来年3月の米利上げ見送りの可能性が注目される。

90日後といえば、中国全人代開催時期に近い。

習近平政権も、国内向けに弱腰と見られるような姿勢は見せられない。

特に「中国製造2025」は、全人代でも、特に強調される議題だ。ここは中国が断固譲れない。いっぽう、ハイテク覇権争奪戦のさなか、米国もハイテク産業への巨額補助金は断固容認できない。

今回は、あえて触れずに先送りされたこの案件が、3月に顕在化するは必至だ。

米ヘッジファンドなどは、3月の米中株価売り攻勢を既に意識していることを、彼らとの会話で感じている。

なお、利上げについて、本欄前回で、パウエル講演を市場が誤解している可能性に言及したが、週末のフィナンシャルタイムズ社説でも、同様の指摘があり、市場では解釈修正の動きが顕在化しそうだ。

パウエルFRB議長が、10月には「中立金利から程遠い」と語ったが、先週ニューヨーク・エコノミック・クラブでの講演では「中立金利に近い」と発言したことで、市場が混乱した。

しかし、FRBが想定する中立金利のレンジは2.5%から3.5%である。その平均値の3%からは、現在の政策金利は遠いが、下限の2.5%には近い。従って、パウエル議長の見解は変わってない。利上げ決断はあくまでデータ次第ということだ。

今週はパウエル議長の議会証言が予定されている。米中会談を受けて、いかに語るか。市場の注目度は高まる。

米中会談挟んで、動いているのは株価だけ。ドルも債券も、そして金にも著変見られず。

 

写真は、紅葉の京都ゴルフ倶楽部上賀茂コース。戦後、駐留軍が作ったという京都洛北のゴルフコース。市内から車で15分ほど。便利なので、お気に入り。この秋の台風で、多くの大木が文字通り根こそぎ倒され、改めて風の威力にビックリ~~

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