朝方高く寄り付いたダウ平均が、一転、日本時間午前3時過ぎには400ドル超急落を演じる場面もあった。

米中通商交渉「締結」近しとの報道で、ヘッジファンドは「噂で買い、ニュースで売る」常套手段に動いた。

合意内容についても、ハイテク企業への国家助成などは中国側として受け入れられるはずもない。互いに関税引き上げを取り下げるなど、とりあえず「手打ち」の様相だ。

株価は米中交渉を評価する通信簿といえる。この時期での株安は市場からの不信任投票に等しい。

トランプ氏は米国株価を頻繁にチェックして急落すると側近に「なぜだ!」と質問攻めと報道される。

いっぽう、習近平氏は上海株に神経を尖らせる。

その上海株も全人代で発表される景気刺激策を十分に織り込みつつある。中国人投資家にも「噂で買ってニュースで売る」動きは出やすい。投資家心理は東西変わらない。

 

4日の米国株下落には、もう一つの要因があった。

12月建設支出が事前予測プラス0.2%程度のところ、マイナス0.6%と落ち込んだのだ。

これまでは、経済指標が悪化すると、FRBハト派政策期待で、米株は買われる局面が多かった。

しかし、1日のISM製造業景況感指数悪化が素直に悪材料となり売られたことが転機となり、4日もダウ平均は下げの反応を見せた。

やはり、FRB利上げ棚上げ、量的引き締め前倒し停止というFRBハト派傾向が既に市場には織り込まれたことが再確認された。

 

日本株は、米国株と上海株の狭間で、両方向から荒波を受ける。日本株の頼みは円安だが、株価が軟化すると、安全通貨としての円が買われる動きが優る状況になる。

4日のVIXは一時17近くまで急騰後、前日比7%高の14台で引けた。市場が楽観と悲観の間で揺れている状況を映す。

 

今後の市場のテーマは、やはり世界経済減速の行方であろう。特に米国経済と中国経済の減速、あるいは後退の可能性が市場では厳しく吟味されそうだ。

米国GDP成長率は、アトランタ連銀GDPナウが、最新の米国建設支出減により年率0.3%まで急低下している。

いっぽう、中国GDP成長率は、6.5%前後から2019年目標は6~6.5%にまで引き下げられた。

欧州経済も下振れの可能性があり、今週7日のECB理事会が注目される。

 

そして、金だが、1280ドル台まで続落。

相変わらず金は独自の動きしているね。

このへんで下げ止まりと思う。短期間で70ドル近く下がったので、相場の修復に時間を要する。

 

今日の写真は自由が丘マガーリの自家製チーズケーキ。ハーフがレアでハーフが通常のチーズケーキ。そういえば、自由が丘を歩くと、女子高生が長蛇の列を作っている中国スイーツ店があった。本能的に食べたくなったが、さすがに女子高校生の列にオッサンひとり並ぶ異様な光景には耐えられずギブアップ()

そして、今朝7時からのフジテレビ、めざましテレビに昨晩収録のビデオで出演。どうなる大塚家具、中国進出の勝算はあるか、という話題。昨日、娘の社長が一年ぶりに記者会見でメディアの話題となった。私は父娘の骨肉の争いについては興味ないので知らないが、越境ECで大塚家具を中国でネット販売するという新路線を聞いて、どうかな。。。という感じ。3期連続赤字に追い詰められた家具屋姫の窮余の一策とコメントした。イージーホームというアリババ系家具販売チェーンが実店舗として加わる。間を取り持ち出資もするハイラインズというEC越境ビジネス専門会社は日本法人で中国人社長。

 

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