FOMCで今月利上げが決まった。

今回のFOMCで市場が最も注目した点は今年の利上げ回数が3回か4回か、ということであった。

答えは4回。

これに反応して円相場も瞬間的に110.80台まで円安ドル高に振れた。

しかし、パウエルFRB議長記者会見に入ると、110.40-50の水準まで戻した。

FRBは決して性急な利上げに走るわけではない、ということが語られたからだ。

FOMC参加者の金利見通し分布を示すドットチャートを見ても、今年末の金利予測を一人が2.125%から2.375%に引き上げただけだ。

総数で見れば、前回は2.125%予測が6人、2.375%が6人に対し、今回は2.125%が5人、2.375%が7人となっている。

3回説と4回説が拮抗している状況に変わりは無い。

しかも、ドットチャートはあくまで現時点での予測であり、今後の経済データや地政学的・政治的要因で変動する可能性がある。

そこで、気になるのは、保護主義に関するパウエルFRB議長の対応だ。

記者会見で、2回聞かれたのに、政治的要因にFRBの管轄外との姿勢で明確な答えを避けた。

パウエル氏のこだわりも理解は出来る。

なんといってもトランプ大統領に任命され、肩を叩かれつつ、任命記者会見に臨んだ。

市場では「トランプ・チャイルド」視されたこともある。

それだけに、中央銀行の政治的独立性には神経質にならざるを得まい。

とはいえ、保護主義の世界経済への影響は今や、喫緊の課題である。

事態は、米国対同盟国の深刻な亀裂状態にまで発展している。

米国大統領の標榜する保護主義が、まわり廻って米国経済の足を引っ張る結果になることは不可避であろう。

それを無視した金融政策運営には市場として不安を感じざるを得ない。

バーナンキ・イエレン時代にはマーケット内で「FRBには逆らうな」と言われたものだが、今や、「FRBを疑え」と囁かれ始めている。

仮に、保護主義の影響を軽視して、利上げを継続した場合、締め過ぎ(オーバーキル)のリスクが懸念される。

「年内利上げ4回」が示された後に、円相場が気迷い症状を見せたことは、FRBが金融政策運営を誤るリスクを意識したゆえの現象とも言えよう。

なお、2018年後半に入ると、市場の関心は2019年の利上げ回数に移りそうだ。

今回のドットチャートでは、今年4回のうえに、来年は2回予測が4人、同3回が4人、同4回が3人となっている。

それゆえ中心値は3回とされる。

しかし、その実態は、かなり割れているのだ。

更に、FRB経済見通しでは、来年以降は米国経済成長率が2.8%(2018)、2.4%(2019)、2.0%(2020)と減速してゆく。

米国景気循環サイクルもいよいよ最終段階に入り、リセッションの前兆とされる長短金利逆転現象の可能性が市場ではしきりに話題になる。

 

来年は、FRBが「どこまで利上げするか」より「利下げの余地がどこまであるか」が注目される可能性がある。

来たるべき景気後退もリスクシナリオとして意識しつつ、今年は過熱シナリオも視野に利上げを粛々と進める。

有事対応としての非伝統的金融政策の後始末役という「損な役割」を引き受けたパウエル議長は、未知の海域を航行せねばならない。

来年から毎回FOMC後に記者会見が開かれることになった。

FOMC発価格乱高下の回数も増えることに市場は身構えている。

NY金価格もFOMC直後は急落したが、記者会見中に持ち直し、ほぼ前日同水準で推移している。決定打に欠け、膠着してきた印象。

 

さて、本日の写真は大森蒲田地区の名物、餃子~。

羽根つき焼き餃子、水餃子、蒸し餃子。

どれも、皮がムチムチ、アルデンテで、餃子だけで腹いっぱいになる。

一皿300円程度。中国人経営。

週刊誌などのB級グルメ特集では、必ずといっていいほど紹介される。

たしかに、ここで食べ慣れると他の地域で餃子を食べても、これホンモノと違う、と思うね。

私の好みは蒸し餃子。小籠包(しょうろんぽう)も旨い。

だいたい行くと、この4種類を頼む。それで満腹。

シェアして一人800円くらい(笑)私は酒を飲まないし。

食べるだけで20分で終わる。歓迎、ニイハオ、大連などが人気店だね。

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