初心者向けセミナーで、よく聞かれます。

日銀は、とにかく物価上昇率2%まで引き上げることを目標として、それが達成できないことは好ましくない。物価が本格的持続的に上がり始めるまでは、「量的緩和」政策を続けると言ってますよね。でも、庶民感覚では、物価が安くて何が悪い。モノの値段が上がらなければ家計が助かる。黒田総裁はエリートだから庶民感覚が分からないのではないの?という素朴な疑問です。

日銀金融政策決定会合の後の記者会見で、いつも黒田総裁と日銀記者クラブの記者たちとの間で「禅問答」の如き質疑応答が繰り返されるのですが、国民の理解を得るためには、もっと素朴な疑問にも答えるべきでしょうね。

物価が上がらなければ、たしかに家計を預かる主婦は「助かる」のですが、旦那さんが勤める会社の立場になると、物価が上がらないということは、販売価格も上がらず、売り上げが伸びないということにもなります。更に、物価伸び悩みが長期化すると、旦那さんの会社の企業業績も低迷して、ボーナスも減り、挙句はリストラなどという事態にもなりかねません。稼ぎ頭のお父さんがリストラの対象になったら、家庭の一大事でしょう。

物価は経済の血圧みたいなもので、高血圧(インフレ)も、低血圧(デフレ)もやばいのです。

ですから物価上昇率2%という目標も、血圧が高すぎず低すぎずの最適状態(マーケットではゴールディロックスと言われます)に相当するわけです。

明朝、日本時間27日早朝に米国FRBがFOMCを開催して、金利を引き上げる予定です。マーケットが注目していることは、FRBも日銀と同じく物価上昇率2%を目標として、既にほぼ達成しつつあるのですが、これで米国に関しては、「量的緩和」という点滴を外し、ゼロ金利を脱却して利上げを開始。更に、これまで投与した「量的緩和マネー」を回収する段階で、「低血圧」症状がぶり返さないのか。あるいは、点滴を停止・回収且つ利上げ(金融引き締め)するタイミングが遅きに失し、物価上昇に歯止めが効かなくなる悪性インフレにならないのか。昨日紹介したバロンズ紙の「金は安い。インフレが来る」という警告は、この後者の場合に備えよ、ということなのですね。

パウエルさん率いる新生FRBは、今後の物価見通し、そして利上げの可能性をどのように「診断」しているのか。注目されるイベントです。

なお、私も明朝から夕方までインタビュー、取材などで出ずっぱり。「今後の米国金融政策の今後」について、午後1時25分くらいから日経CNBC生出演で解説も予定されています。↓

https://www.nikkei-cnbc.co.jp/program/180927_marugoto

そして、今日の旨いもの写真は、梨のパフェ@ミニストップ!

私はミニストップのソフトアイス大ファン!いまどき、180円だか200円だかで、これだけバリューあるのも珍しいよね。スキーやゴルフのスポーツ後には必ず寄ってパクリ。我ながら、いじらしい(笑)のは、血糖値急上昇を避けるため、泣く泣く半分残したりすること。まさに断腸の思い。。。とは。大袈裟か~~~~

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