米中間選挙いよいよカウントダウンの今週、市場は以下の数字に注目する。
【株式市場】
アマゾン、アルファベットと市場予測に届かなかったハイテク決算悪化の流れを断ち切れるのは、今週発表のアップル決算。足元の市場は、「決算のあら捜し」とも見える状況だ。良好な内容でも、市場事前予測を下回れば「失望決算」と評価される。調整局面に見られる典型的症状だ。
【市場心理(VIX)】
VIXが依然24前後の高水準に留まる。VIXはいったん「発作」を起こすと、回復に長引く傾向がある。米中間選挙、土壇場ブレクジット、EUイタリア全面衝突の緊迫感が続く限り株価の乱高下は止まりそうにない。ダウ平均も、少し目を離すと100ドル、200ドル幅で上下する極めて神経質な地合いだ。10月のNY株価は、現時点で、10月としてはリーマンショック以来の下げ幅とされる。超短期投機筋にとっては、「草刈り場」と化している。日本株も日中からGLOBEX(電子先物売買プラットフォーム)でのダウ平均先物に目配りが常態化してきた。
【外為市場】
なんといっても、10年ぶりの安値に沈む人民元が、対ドル7の大台を上回る(安くなる)か。心理的節目でもあり注目される。上海株安→人民元安の負の連鎖を断ち切れるか。足元の中国経済統計は引き続き芳しくない。それゆえ、市場は政府からの更なる財政金融緩和政策を期待する。「悪いニュースは良いニュース」となりがちだ。更に、上海株の下値は、なりふりかまわぬ「国家隊」買い支えの噂も絶えない。異例の金融関係監督部門トップたちからの「冷静」を促す発言も、市場の壮大なモラルハザードを生んでいる。人民元も大台攻防神経戦の様相だ。
【債券市場】
注目は3%という数値。米国10年債利回りが3%の大台に乗せた後、上昇が一服している。果たして、3.5%まで上昇するトレンドなのか。今週発表の雇用統計が鍵を握る。雇用統計では、平均時給増加が年率3%を上回るか否かが市場の注目点だ。先週金曜日に発表された7-9月期、米国GDPは年率3.5%の伸びを見せたが、市場ではハイテク株の影響が優った。更に、米国市場でも、景気指標が悪化すると利上げ期待が萎み、株式市場では歓迎される。「悪いニュースは良いニュース」となりがちな地合いだ。
【商品市場】
地政学的要因として、サウジアラビア記者殺害事件の全貌が未だ不透明ゆえ、市場も影響を測りかねている。最終的には、サウジアラビア、米国ともに共倒れは回避する方向に動くであろう。とはいえ、サウジ側はムハンマド皇太子に火の粉が及ぶ状況は絶対に容認できない。トランプ大統領は原油価格急騰が容認できない。国際世論も納得する落としどころは見えない。NY金価格は1230ドル台で変わらず。これだけリスクに囲まれているのだから、もっと上がってもいいはず、と思うが。。。
今日の写真は、六本木ミッドタウンでケーキ食べつつ打ち合わせ。細長いので、色々頼んで、皆でシェアするのがいい。