投機筋の代表格とされるヘッジファンドだが、日本株買いの形態は多様化している。日銀の出口戦略に関する思惑で売りの波状攻勢を仕掛けるときもあれば、イベントがなく商い薄い地合いのときに、プロ同士で先物売買の空中戦を演じることもある。これらの例では商品投資顧問(CTA)のコモディティートレーディングアドバイザーが、人工知能(AI)を駆使して、超短期の売買を繰り返すことが多い。一方で、グローバルマクロ系のファンドは、中期的な政治経済の流れを読み、日本株を一定期間保有する目的で買ってくる。

足元でヘッジファンドの日本株買いが材料視されているが、まだウオーミングアップの段階だ。米国株に高値警戒感を抱くファンドは、もっぱら欧州株をオーバーウエートに動いている。日本株と米国株はニュートラル。新興国株はアンダーウエートだ。基本的に欧米セントリック、つまり欧米中心の運用で、日本株はまだまだエキゾチックな投資セクターである。

しかし、欧州株も不安を抱えるイタリア、波乱含みのブレグジット、金融政策が不透明な欧州中央銀行(ECB)、対米関係のきしみなど不安定要因を抱えており、彼らは長居する気はない。