2018年の初仕事は、地上波で仮想通貨とデジタル法定通貨について、吉本芸人に20分ほど説明するという「めちゃぶり」(笑)の仕事でした。
デジタル法定通貨まで盛り込んだのは、欲張り過ぎだったかな。
番組で使ったボードのイメージを添付します。
南米ウルグアイで法定デジタル通貨「e ペソ」の試験運用が始まること。スエーデンでも「e クローネ」試験的導入が検討されていることなど。いずれ日本でもe 円の可能性も。日銀と民間銀行との間に決済に限定すれば、あり得ることです。
デジタル法定通貨は、あくまで国が発行する通貨。それに対して、仮想通貨は、国が発行する通貨ではありません。通貨としての裏付けは、デジタル化した仮想通貨売買台帳。改ざんされず、分散して保管されるので、「安全」と見做されます。それでも、悪意を持った人が仮想通貨に関与すれば、「持ち逃げ」などのリスクもありうるわけです。勿論、当局の管理も強まっていますが。
話が仮想通貨に流れましたが、法定デジタル通貨は、決済が簡素化され、紙幣の印刷・流通・警備などのコストも削減できます。
とはいえ、日本は世界に冠たる(?)現金大国。巨額のタンス預金が眠っています。現金信仰が特に強い国なので、ATMが日本国内に20万台も設置されている。そんな国は日本だけですよ。ATM一台300万円。その維持費が月間30万円。締めて2兆円がATM年間維持コストとなります。
それほど現金への執着が強い国ゆえ、e 円といっても、国民には心理的抵抗が強そうですね。しかし、世界の流れには逆らえず、若い世代から徐々に受け入れてゆくと思います。勿論、まだ先の話ですが。
ちなみに、お賽銭にも、電子マネーが導入されている事例も紹介しました。
では、金への影響は?そもそも、現代では金が通貨として売買決済に使われているわけではありません。バーチャルなデジタル通貨や仮想通貨への反動から、実体のある金が選好される状況もあるでしょう。一般論としては、通貨の価値といっても、紙幣・硬貨・金・仮想通貨、どれをとっても、所詮「思い込み」でしょう。ただ、金は通貨としての歴史が長いので、それだけ信用度も高いことは間違いありません。