昨晩は、注目の9月CPI発表。
結果は前年同月比3.7%上昇と、事前予測3.6%を上回った。
俄かに、今月FOMCでの利上げ確率が跳ね上がり、金価格は4,100ドル割れの水準まで急落。(緑線)。
しかし、その後、反発して4,100ドルを回復。
その背景には、この1回のCPI統計で、今月利上げと決め込むのは早計、との見解が働いた。
複数のFRB高官が、最近、利上げ慎重論を唱えていることも効いている。
それゆえ、政策金利に連動する米2年債利回りも、CPI発表直後は、垂直に急上昇したものの、直ぐに、下落に転じた。それを受け、金価格は上昇基調に。CPI発表前の水準に戻したのだ。
結果論とはいえ、相変わらず、金の下値は堅いね。しぶとい。
本日は、生産者物価指数(PPI)発表と、ウォーシュFRB議長の登壇・発言の機会があるので、材料視されている。
更に、NY市場の連中は、金が打たれ強いことは認めつつ、では、現状の膠着状態を上抜けるシナリオは何か、模索している。
そこで、筆者が、ひとつ注目している新たな材料がある。AI関連、データセンター設備投資のため、巨額の資金調達が行われているが、その調達方法に、かなり危うい手段が使われ始めたこと。昨晩は、米新興クラウドサービス、コアウィーブ社の社債価格が急落して、NY株式市場のハイテク株売りを誘発した。マーケットには債務不安の不気味な感覚が漂う。AIブームの裏事情が、マネーの質への逃避を招く可能性がある。
ここは、本欄で、今後も追求してゆくよ。
昨日本欄で紹介したポール・チューダー・ジョーンズの「AIバブルは、ドットコムバブルを想起させる」との警鐘も、その流れなのだ。
金市場の視点で「中央銀行の買い」ばかりに執着しても、「井の中の蛙」になりかねない。
マクロで経済を見通すことが必要とされる時期であろう。
「金は世界の政治経済を映す鏡」なのだよ。


