日本でとんでもない事が起こっている間、年明けのNY市場は1月2日にオープン。
ウォール・ストリート・ジャーナル(経済紙)は、能登地震とJAL機炎上の写真を大きく掲載して詳細に報じていた。
但し、NY市場の関心は、24年相場予測だ。ここは十人十色。
10人いれば、10の異なった見解が語られる。
要は、視界不良ということだ。


とはいえ、昨年末のFRB利下げ祭りに比し、市場の景色が異なる。
休暇中に頭を冷やしたのか、24年に利下げ6回も織り込んでしまって、先走ったか、との反省機運が見られた。
実際に、3日には、12月FOMC議事要旨発表で重大な事実が露見した。
パウエル議長は、12月FOMCで、利下げについて論じられたと述べて、市場は俄かに利下げ祭りになった経緯がある。
それが、蓋を開けてみれば、利下げは論じられていなかった。
このままでは、ちゃぶ台返しになるは必至。
そこで、議事録では、利上げは終了して、利下げの方向性が、行間に示唆されている。
さて、こうなると、市場の利下げ予測も、やり直さねばならない。
結論から言えば、今後発表される重要経済指標やFRB高官発言で、利下げ動向を推し量ることになる。


とりあえず、国際金価格は20ドルほど下げたが、基本的には2,000ドル台の値固めの段階に入る。2,000ドル台が固まれば、歴史的高値水準が一般化するということだ。
そう簡単な話ではない。まだまだ紆余曲折ある。
このような長期上昇トレンドのなかで、歴史的高値圏で金を買う方法は積立方式が適していると思う!
下値は、中東・ウクライナの地政学的リスクと、中央銀行が年間金生産の1/3を買い占めるという実態(背景にドル不信)、そして、文化的金選好度の高い中国・インド・中東の金買いが、がっちり支えている。
今年は、更に、「もしトラ」リスクと米国債格下げリスクが加わる。
したがって、レンジの下値は1,950ドルと見ている。上値は2,300ドル。
但し、これは瞬間タッチ。コアレンジは1,950~2,150と見る。
なお、今年は、円安と円高の綱引きとなりそうで、海外金高と円安のダブル効果で円建て金価格が急騰を続けるということはないであろう。
そんなに都合の良い話は続かないよ。


最後に、能登地震と日航機炎上については、別途、詳細に感想を記したいと思う。
不幸にして亡くなった方々に合掌。