昨日のNY市場では、まず、米国30年債入札がugly(醜い)と言われるほど不調、つまり、米国債買い手が少ない結果に終わり、米国債への信認が低下していることが、露わになった。
国が発行する国債が信じられないなら、やはり、安全資産は金か、との連想で金が買われたのだ。(KITCOグラフの緑線)。

 

kitco

更に、バーキン・リッチモンド地区連銀総裁が「米経済は減速していることは間違いない。
信用不安の兆しもある」と発言して、これも、金には追い風となった。
 

しかし、NY後場になり、パウエル氏の講演発言が実況中継されると、11月FOMCより、タカ派的トーンが目立ち、これが、金価格の頭を打つ結果になった。
「インフレ減速しているが、これがホンモノか否かは定かでない」というような、自信なさげな物言いが、追加利上げ観測を煽ったのだ。
まぁ、結果的には、国際金価格の下げに歯止めがかかった。
なお、円相場は151.30円まで円安加速。日銀対AIのバトルになっている。


さて、毎年恒例の日経マネー別冊金特集の制作がやっと終わり、監修役の筆者もヤレヤレ。

 

日経マネー別冊金特集1

筆者は巻頭で6ページほど、あれこれ、書いたので、3人座談会では、良き後輩の亀ちゃん、池ちゃんに出来るだけ多く語ってもらった。

 

日経マネー別冊金特集2

それから、家族ぐるみの付き合いで、筆者の業界での妹分でもある尾河眞樹ちゃんと、為替対談。
中身は、金対談より、こっちのほうが濃かったかなぁ。

 

日経マネー別冊金特集3

それから日経マネー本誌には、レギュラーコラムの「豊島逸夫の世界経済真相真理」で、国際経済情勢について書いた。
20日発売予定。乞ご期待(立ち読みではなく、買ってあげてね(笑)。雑誌の世界もなかなか大変なようで)。