25日、26日と7月FOMCが開催され、日本時間27日早朝に声明文発表とパウエル議長記者会見が予定されている。
追加利上げ決まれば、金には逆風。
なければ追い風。
今回の0.25%の追加利上げについては、追加利上げを既に市場も織り込んでおり、サプライズはない。
問題は、9月、11月FOMCでも利上げがあるか。更に、利上げ終了後、どうなるか。そのヒントを市場は今回のFOMCでのパウエル発言に求める。
パウエル議長は連続利上げ(back to back)はあり得ると明言しているので、7月利上げ後も、2回目、3回目の利上げが続く可能性は捨てきれない。
更にパウエル氏は、利上げ停止後に、インフレが再燃して、利上げ再開を強いられる事態を最も恐れる。
利上げ過多より利上げ不足のリスクのほうを重視すると常に語っているほどだ。
そもそも金利上昇が止まり、利下げが視野に入ると、消費者がリベンジ的な支出行動に走り、物価上昇が再燃するシナリオが無視できない。
FRBが想定していなかった状況も起こり得る。


例えば、足元で家賃など住宅関連価格に再び過熱の兆候が見られる。
住宅ローン金利が6%を超えるので、ゼロ金利時代に低金利のローンを組んだ人たちは、解約して新たな住宅を購入せず、現在の住居に留まる。
その結果、中古住宅の在庫が激減して、価格は上昇。新築住宅価格も素材・人件費急騰の影響で高止まりしている。
その結果、貸家需要が増え、家賃には上昇圧力がかかっている。
前回の記者会見で、パウエル議長は、最新のデータでは家賃は落ち着いてきた、と述べていたが、短期間で住宅事情は変わった。
インフレは粘着質とされる所以であろう。
それゆえ、7月利上げ後の政策金利水準5.25%~5.5%を年内、或いは年越しで維持する方針だ。
そこで、今後、名目インフレ率が低下すれば、実質政策金利は上昇するので、実質利上げ効果がある。
受動的(passive)引き締めと呼ばれる状況である。
そもそも、FRBは実質政策金利を重視する。
インフレ率が政策金利を上回れば、実質政策金利はマイナスであり、下回れば、プラスになる。
ボスティック・アトランタ連銀総裁は、今回の利上げサイクルのなかで、ゼロ金利から3.25%から3.5%への引き上げは、実質政策金利がマイナスであったので、「アクセルを緩める」程度の引き締めであった、と述べている。
その後、現状の5%から5.25%のレンジへの利上げは、「ブレーキを踏む」如き効果があると言う。FRBが最も重視するコアPCEインフレ率は年率4.6%なので、現在の実質政策金利はプラス圏となるからだ。
今回の記者会見でも、新たな政策金利水準が、十分にrestrictive(引き締め効果が強い)か否かが問われよう。


FOMC参加者の地区連銀総裁やFRB理事たちの顔ぶれも、ここにきて人事異動により、かなり変わった。
ハト派かタカ派か、いまだ計りかねる新顔が多いことは、市場には潜在的サプライズ要因となろう。


なお、久しぶりに、YouTubeで日本時間27日にFOMC総括をやるよ。
時刻は、ツイッター@jefftoshimaで伝える。


さて、ややこしい話はこの程度にして(笑)、本篇の札幌グルメレポート。
今日は、今、札幌で最も注目される農園レストラン、アグリスケープ。
広大な農耕地で、野菜から鶏、豚からニンニク、はちみつまで供するのは全て自家製。
本店は、高級住宅街丸山にある老舗イタリアン。
そこのオーナーが本店は人に任せ、今は、もっぱら郊外のアグリスケープに専心している。
吉田さんという優秀なシェフもいる。
以前に紹介したことがあるので、本ブログ読者が札幌旅行の際、訪れてくるとのこと。


さて、写真の順番(サーブの順番ではなく)に、そば粉のガレット夏野菜包み、卵添え。

 

そば粉のガレット夏野菜包み、卵添え

ブルーベリーとマルベリー、ラベンダーとイチゴのアイス。

 

ブルーベリーとマルベリー、ラベンダーとイチゴのアイス

メインのポーク。

 

メインのポーク

すべて自家製野菜のサラダ。

 

すべて自家製野菜のサラダ

カブとじゅん菜

 

カブとじゅん菜

ポークのリエット。

 

ポークのリエット

松川カレイのソテー。

 

松川カレイのソテー

旬の素材に恵まれたシェフの繊細な料理センスは、味わってみないことには、書いて伝えられるものではない。
札幌サテライトオフィスは、やめられないね。