昨日は、日本時間夕刻、欧州市場が開いてくる時間帯に、国際金価格が2,000ドル近傍から1,970ドル近傍まで一気に下げた。
理由は、イギリスのインフレ率が再び10%台にぶり返したこと。
このインフレのぶり返しは、パウエルFRB議長も常々、最も恐れていることだと語っている。
利上げを止めると、インフレがぶり返すリスクがあるので、FRBとしては5%超まで利上げして、更に、5%台を当面維持する姿勢なのだ。とにかくFRBのミッションとしてインフレを根絶やしにせねばならない。このような背景があるので、イギリスでインフレがぶり返したことを市場も深刻に受け止めたのだ。
結局、FRBの計画どおり、年内もう一回利上げして5%超の金利水準が年内、場合によっては、2024年にかけても続く可能性がある。
これは金利を生まない金には逆風となる。


折から、ブラード・セントルイス地区連銀総裁は、政策金利を5.75%!まで引き上げるべしと発言していた。
毎度お騒がせのブラード氏。
ただ、彼の言うことが、結局、その通りになって、ここまで来ているので、5.75%を極論と言い捨てることも出来ないわけだ。
市場の金利予測を示すFED WATCHを見ても、市場は年内利下げ2~3回を見込み、FRBの予測と真っ向から対立してきたが、ここにきて、年内利下げは無しの確率が3割近くに増えてきた。
かくして、国際金価格は欧州時間に1,970ドルまで下げたわけだが、この水準でも歴史的高値圏には変わりない。
更に、NY時間に入ると、1,990ドル近傍まで戻した(KITCOグラフ赤線)。
 

kitco

下がったところは、すかさず買いが入る。
結果的には今の金相場の底堅さを示す成り行きとなった。
金高騰の要因である金融不安もまだまだ「ライブ」の材料だ。
昨日はゴールドマン・サックスなど米大手金融機関の決算発表があったが、銀行危機で、株債券部門の収益がかなり減り、厳しい決算になっている。
なお、先日、本欄で説明したAT1債だが、三井住友フィナンシャルグループ(FG)が1400億円新規発行することになった。クレディ・スイスは買収され消えたが、三井住友フィナンシャルグループ(FG)は破綻しないと市場は読んでいるようだ。


さて、今日の写真は、ゴルフ場のバンカーの荒れた表面をならす作業に従事している筆者(笑) 

 

バンカーをならす豊島氏

最近、ゴルフブームでバンカーならしもしないプレーヤーが少なくない。
マナーはしっかり守りましょう!

 

ゴルフ場にいる豊島氏