NY市場は、もう夏季休暇モード。7月FOMCも終わり、まともなファンドは、まともにポジションを取っていない。
だから、テレビ取材でも、今の相場は信用できないと語った。今、動いているのは、小者のファンド。

市場の話題は、米国が本当に不況入りしたか。意見は真っ二つに割れている。

個人消費、住宅分野は明らかに異変が生じている。インフレによるコストアップをもろに受けている。
商品価格も上昇一筋ではなくなった。コモディティーの宴は中締めとなった。
とはいえ、雇用面では失業率が3.6%とか、毎月の新規雇用者増が引き続き数十万人とか、求人件数が1100万件を超えるとか、それで、不況などと言えるか。もっともな議論だと思う。
しかも、利上げの影響にはタイムラグがあるので、パウエルFRBにしてみれば、太平洋に向かって石を投げているかのような感覚であろう。果たして、利上げが効いているのか。9月以降に明確な方向感が出始めると思う。

この経済の大前提があやふやのまま、まともにポジション取っても、それは投機であり、投資とはいいかねる。
それゆえ、筆者もまともに欧米市場をフォローする気はない。気配値程度に受け止め、じっくり見守っている。
まぁ、話せといわれれば話すし、書けといわれれば書くけど、ムニャムニャお経みたいなものだね(笑)
メディアの人とか、アナリストとか、職業上、何か言わねば、或いは、放送時間や面を埋めねばならぬ人たちにはご苦労様のひとこと。個人投資家の人たちには、一喜一憂するなと、相変わらず説いている。

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ところで、昨晩は興奮した。
米国女子ツアーの正式トーナメントであるスコットランド・オープン(ゴルフ誕生の地)で古江選手が、なんとなんと4日間で21アンダーのぶっちぎり優勝。身長150センチくらいで、同伴競技者には常に30ヤードから50ヤードはおいてゆかれるのに、まず一打目のドライバーが正確でフェアエイキープ。二打目のアイアンはピン筋にバシッと決め、パターが、これまた正確かつ力強く打ち切る。はっきりいって、松山秀樹選手のパターより、古江選手のほうが、しっかり打ててるから、パワーを感じるほど。欧米テレビのコメンテーターたちも、なんで、こんな小さな日本人女性が、、、とばかりに、口あんぐり。

明らかに、古江選手にはアウエイの環境であった。誇り高きスコティッシュ・オープンを、子供みたいな日本人に持ってゆかれるとは、認めたくない感があった。偉いぞ、古江選手。
そういえば、オリンピック銀メダルの稲見選手のエピソードだけど、まだジュニアの頃、試合後、選手たちがワイワイやっているなかで、稲見選手だけが壁に向かってブツブツなにか言っている。訝った練習場の社長さんが、聞いていると「クソッ!今に見とれ!」だと。これだよ。それぐらいの悔しさがなければ、小柄な日本人が米国ツアーでは勝てないよ。古江選手も、穏やかだけど、物凄く負けん気が強いと、オール・ジャパンの米国人コーチが語っていた。ジュニアの頃から世界中の試合で揉まれてきたからね。普通の日本人女子プロより、遥かに国際舞台慣れしている。筆者のお気に入りの渋野選手も、きっちりコーチつけたほうが良いと思っているのだけど。はっきりいって、ゴルフは古江選手のほうが上手だ。飛距離では渋野選手が勝っても、精神力で負けている。それでもファンだけどね(笑)
実は、トレーダーも同じで、「くそっ、今に見とれ」と言うぐらいでないと、NY市場の海千山千の連中には勝てないよ。誤解を恐れずに言えば、日本人はお行儀が良すぎる。


さて、今日の札幌は、半そでで歩くと寒いくらい。大通り公園のビアーガーデンも、昨日の日曜日は気温30度以上で賑わっていたけど、今日は、寒々しく人影もまばら。例年、札幌の屋外ビアーガーデン本格営業は、せいぜいお盆までだったが(あるいはお盆までは掻き入れ時)、最近は異常気象で、相場同様に読めない。まぁ、いずれにせよ気温35度の東京に戻る気など、サラサラ無く、筆者の札幌サテライトオフィス滞在は続く。
 

080102大通公園