GW中の5月3日4日に開催されるFOMCに市場は身構え、買い方は利益確定売り。
売り方は買い戻しで手仕舞い。
利上げと資産圧縮について正確には見通せないため、想定外の動きに備えている。
利上げについては、年内FOMCのなかで5月6月7月に0.5%の大幅利上げを3連続回。
9月10月12月の3回は0.25%と通常幅の利上げ。
通年では3月の0.25%利上げを加えて、全部で2.75%の利上げシナリオが予想されている。
景気にプラスでもマイナスでもない中立金利が2.5%程度なので、それを上回る金利水準を年内に達成する姿勢だ。
それでも、燃え盛るインフレの火は消せず、0.75%という大幅利上げを5月6月連続して行い、まずワンツーパンチの荒療治でインフレの頭を叩くべし、との議論も根強い。
しかも、米国経済は成長が鈍化してきた段階での、過去最速ペースで金融引き締めという前代未聞の事態ゆえ、市場はとりあえず身辺整理して、その日を迎えるわけだ。
日本はGW真っただ中ゆえ、手を出せず、傍観するのみとなる。
さすがに、史上最速ペースでの利上げとなると、金利を生まない金には厳しい。
昨晩は1,900ドル割れまで売り込まれた。
ただ、この時期での価格変動を筆者はまともに見てはいない。
所詮、短期投機筋が暴れている程度だ。
もしFOMCでの強硬引き締め策が効けば、インフレは鎮静化して1,800ドル台に沈む。
対して、インフレ退治に失敗して、制御不能になった場合は2,000ドル再挑戦となる。
市場では、意見が割れている。
筆者は、後者の想定を支持。
但し、年末は1,800ドルの中期見通しは変わらず。
年内に異常な物価上昇はピークアウトするとの見立てだ。
それでも地政学的リスクが歴史的高値圏の1,800ドル台を支えそう。
更に円建て金価格の動きは円安次第。
ここは今や、ドルの独歩高。ドルインデックスが100の大台を突破している。
対して、ユーロ・円・ポンドが売られる。
主要国中銀でFRBの利上げスタンスが最も強いので、ドルが買われる状況に変わりはない。
対して、日銀は黒田総裁がコロンビア大学で講演して、緩和継続を宣言した。
これでは日銀が円売りトレードにお墨付きを与えたようなもの。
それまで円に興味なかったNYのファンドまで、寝た子を起こした感がある。
FOMC後、130円台に飛ぶシナリオに現実味あり。従って、円建て金価格は底堅い。
足元で円高に振れると、すわ、日銀円買い介入かと、外為市場は色めき立つ。
しかし、世界がドル買いに動いているときに、日銀だけ円買い介入など無理筋。
黒田さんだって分かっているから動かない、否、動けない。
円安放置しか選択肢はない。
日銀としては、原油価格が下がり、貿易収支赤字幅が減ることを祈るのみ。
まぁ、黒田さんは来年、退任ゆえ、本音は後継者に任せる、というところだろう。
その後継者は貧乏くじを承知で日銀総裁職を受けることになろう。
中曾さんの名前が挙がっている。
この人には、日銀時代に招かれ、日銀内の来賓用レストランでフルコースをいただきながら、金市場の最新事情についてレクチャーしたことがある。
日銀時代にはバーゼルのBIS国際決済銀行定例会議の議長役として3か月に1回はスイスに出張していたとのことで、金にも精通していた。
国際舞台に慣れたジェントルマンと言う感じ。
とはいえ、仮に就任すれば、量的緩和と日銀株式ETF買いの後始末役となるだけに、やはり貧乏くじだね。
さて、今日の写真は、フォーシーズンズホテル東京大手町でのアフタヌーンティー。
スイーツ好きとして大手ホテルのハイティーは色々試したが、ここのは抜群だね。
ロンドンの本場より甘さ抑え気味で、一品一品センス良い組み合わせ。
お茶も紅茶から中国茶、日本茶まであり。景色も遠くに富士山を望む高層階、23階だったかな。
テーブルの間隔も十分にとり感染対策も安心できる。これはお薦め。