2016年、かんぽ生命のキャンペーン・キャラクターとなった高畑充希の歌ったCMソングの名前が「人生は夢だらけ」。(YouTube ↓)
今、問題になっている不適切行為が拡大したと思われる年です。
いまとなっては、なんとも、やるせなく響くネーミングですね。

https://youtu.be/YfmiMRtbDT4

 
彼女の澄んだ歌声が全国に流れるなかで、郵便局の現場では、ノルマのプレッシャーが強まっていたのでしょう。
保険セクターは既に飽和状態。新たな契約をとることは難しい。
そこで、「乗り換え」で実績をつくるしかない。
切羽詰まった現場の人たちは、あの手、この手で販売手段を考えたと思われます。
顧客を説得して新たな契約を獲得した場合に、問題になるのはこれまでの旧契約の解約です。
その解約が新契約締結日の4日前までか、7日後ならば、「新規契約」と認められ、手数料も規定通り支払われます。
しかし、締結日を挟んで、3日前から6日後の期間に解約されると、単なる「乗り換え」となり、手数料も半分になってしまいます。
そこで、4日前までに解約させるか、7日後に解約させるために、顧客を誘導していたわけです。
ところが、4日前に解約させると、締結日まで「無保険」の真空地帯が発生します。
7日後に解約させると、締結日後、保険料の二重払いが発生します。
このような状況を顧客が理解していたのか、特に高齢者が理解できていたか否かが、今回の代表的事例です。
局内で「後7」などという隠語めいた用語が飛び交っていたことに、疑惑の目が向けられています。
更に、10年契約の保険を獲得した場合に、契約後2年経てば、10年分の手数料が貰えるので、2年を境に急激に解約の事例が増えている、という事例も怪しいですね。
顧客も、銀行の預金通帳を見れば、毎月二重払いなどはすぐに気が付くでしょう。
そこで、1年一括払いにする、という事例には、隠蔽の意図を感じます。

先週は、「ミヤネ屋」や「ウェークアップ!」で、かんぽ生命問題について語る機会があったのですが、あらためて、地方での郵便局への信頼の厚さを感じました。

 

 

ミヤネ屋
ミヤネ屋2

結局、2,900万件(日本の人口の1/4くらい!!)もの契約について、個々に顧客の意向を確認して、場合によっては、返還するという、とてつもない検証作業に入るようです。
当面、新規の営業は自粛。
2015年に2,375円で売り出された、かんぽ生命の株価は、1,700円台まで25%暴落中です。
投資家には「きずもの」を掴まされたという意識が強まり、見切り売りが目立ちます。
この問題の長期化は必至。
なにせ、全国に郵便局は2万局以上ありますから、真相解明の過程で新たな事実も出てきそうです。
既に、関係者のSNS投稿を禁じるなどの、かん口令が敷かれているようですが、もぐら叩きみたいになるでしょう。
上層部の真意も聞いてみたいところです。
 

そして、今日の写真は、梅雨の晴れ間の磐梯山を背景にゴルフ。

 

 

ミヤネ屋2
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磐梯山