日経朝刊文化面で「古代のゴールド十選」というシリーズが連日載っている。
実は昨日ふと気が付き、早速、電子版で検索にかけたら、これまでの5回分を一気読みできた。
カラー写真が鮮やかで個々のエピソードも興味深い。
1回目は「金の小舟」。
「今も昔も人をひきつけるゴールド」という、まるで金の広告みたいな一文から始まるが、アイルランドの先住民族であったケルト人が作った。
紀元前1世紀。横幅20センチ弱の小さいものだが、船の内部の備品まで、きっちり作られている。
ケルト人の文明は、文字で文化を残すより、こうした見事な金細工品を作ることで、その存在を後世に使えようとした、と筆者の宝飾史研究家、山口遼氏は説いている。
2回目は「死者の仮面」。
ペルーで発見された、デザインの奇抜さと大きさ(縦幅30センチ)では類を見ない群を抜いたものだという。
死者を埋葬するとき、顔に貴重な素材で作った仮面をかぶせるという風習は世界中に広がっているとの解説だ。
3回目は「蜘蛛の鼻飾り」
これもペルーで発見された。
なんと鼻を飾るジュエリー。
紀元前1世紀頃。
この地域の先住民族の金銀加工技術は、想像を絶するという。
4回目はアルフレッド・ジュエル。
9世紀末にアングロサクソン王国の「大王」になったアルフレッド。
誰が作ったのか、何に使ったのか、延々と数百年に渡って大議論が続いているそうだ。
そして今朝の5回目「怪神形金具」。
中国で出土。翡翠も使われている。
とにかく、写真を繁々と見るだけで楽しめるし、色々な想像が湧いてくるシリーズだ。
もっぱら相場画面を通して金の価格に接する者として、心が洗われる思いとなる。
金の真の価値とは、1グラム幾らで計れるものではない。
残り5回が楽しみ。
皆さんにも一読を薦める。
こういう世界を垣間見るだけで、FOMCだ、雇用統計だと振り回されるマーケットの世界が俗に見えてくるね。
まぁ、これも仕事と割り切って、ひとときの別世界から再び俗世界に戻ることにする(笑)
個人的には、趣味といえば、スキーだ、ゴルフだと、スポーツ関連が多いので、これからは、お茶の世界とか、文化面も嗜むことにするか…。
これはこれで、茶器などに凝るとおカネがいくらあっても足りない。
自分は凝り性ゆえ、気を付けねば(笑)
欧米系投資銀行のヘッドを務めた友人は遂に京都に茶室まで建てたが。
友人といえば、昨年から金価格が歴史的高水準にあるので、金を買った人たちからは、次々にお礼のメールなどが来ている。
「いつ売ったらいいの?」と聞かれるのだが、多くの経済リスクを抱える日本に住むなら、持ち続けよ、もっと買い増してもよい、と説いている。
ビットコインはどうか、とも聞かれる。価値の保存手段として歴史も浅く、10年後の価値がどうなるか、全く想像もつかないゆえ、長期保有は控えよ。
パチンコなどギャンブル好きなら、同じ範疇の賭け事と割り切って買え、と言っている。
あぁ、結局、最後は俗っぽい話になってしまった(笑)