約33兆円相当の中国製品に9月1日から10%の追加関税を課すとのトランプ・ツイートは、まさに青天のへきれき。
市場のほぼ誰もが想定していなかった。
ツイート直前まで、NYダウは300を超える上昇を演じていたのだ。
前日のFOMCはパウエル議長のタカ派的発言に当惑したが、1日には落ち着きを取り戻し、基本的なハト派姿勢は変わらないとの見方からNY株は買われていたのだ。
しかし、午後になり対中追加関税が報じられるや、ダウは高値から一気に500超急落。
前日比で200超の下げに転じた。
追加関税第四弾は日用品も多く含むので小売り株の下落がきつい。
午前中に相次いで楽観的見通しを発表していた大手投資銀行も、口あんぐりで静まり返っている。
外為市場では円高が109円台から107.40台まで急進行した。
VIXも前日に続き急騰。18の大台に乗せた。
警戒水域とされる20が視野に入る。

更に、商品市場も直撃。WTIが7%近く下げ54台となった。
市場では4年ぶりの下げ幅とされる。
金は1,400台から1,450近くまで急反騰。

 

 

金価格

2013年以来の高値である。FOMCで下げ、トランプツイートで上げ、目まぐるしい展開だが、基本的上昇基調が改めて確認された。
この市場混乱を早速記者団から問われ、トランプ大統領は株安も辞さずとの姿勢を示している。
中国側から良い条件を引き出す「ディール」の過程では、やむなしとの判断だ。
そもそも、この突発的な決断劇は、午前中のホワイトハウスでの出来事から始まる。
上海で米中閣僚級貿易協議に臨んだムニューシン財務長官とライトハイザー通商代表から、交渉の報告を受け、即、追加関税をツイートしたとされる。
追加関税が25%ではなく10%であったことを問われ「中国の対応次第で25%にもなり、逆に撤回もありうる」と答えている。
9月1日の期日まで、まだ紆余曲折は覚悟と、市場は身構える。
この結果、9月の利下げ確率は7割程度まで急上昇している。
深読みすれば、パウエル議長前日のFOMCによる利下げが0.25%幅にとどまったことに不満を示していたので、その意趣返しだったのか。
米中貿易戦争などの外的要因を注視して、予防的利下げに踏み切ったパウエル議長から見れば、想定していた展開が翌日にいきなり生じたことになる。
特に、トランプツイート直前にに発表された7月ISM製造業指数が51.2と約3年ぶりとされる低水準に落ち込んでいた。
ドクター・パウエルの予防注射投与は正しい判断だったといえよう。
そして、本日は雇用統計発表の日。
市場は息を抜けない緊張状態が続く。
対中追加関税という新たな火種もかかえ、8月相場は荒れ模様である。
 
さて、昨日はFOMCで徹夜。そのまま大阪へ直行。
ミヤネ屋で、かんぽ生命問題について30分ほど生出演。

 

ミヤネ屋

番組が終わって、新大阪駅で、最近私のお気に入りの焼き立てチーズケーキを購入。
フワフワで軽いから東京駅着までに一個全部たいらげた。これで725円は安い。
さすが大阪。東京にも来ないかな。連日通うのに(笑)

 

チーズケーキ屋