今のマーケットは米中貿易戦争一色。トランプ発言に一喜一憂して金価格も1270ドルから1300ドルのレンジを行ったり来たり。短期投資の人には、値動きがなくて、つまらない相場。
長期投資の人には、値動きが安定的で、これぞ「安全資産」という相場。
今や、関税合戦の貿易摩擦から、米中ハイテク覇権争いの様相を呈してきました。
関税合戦なら、xx%関税引き上げ、対象品目はxxと特定できるので、市場への影響も測りやすい。
しかし、米中ハイテク戦争となると、これは5Gの先陣争いなど、長期的な話です。その市場への影響といっても、俄かには測りがたい。あまりに大きくて消化も織り込みも出来ません。短期投機筋も手の出しようがないので、価格の変動(ボラティリティー)はさほど高まらないでしょう。
具体的にはファーウエイ社が米国から狙い撃ちされ、手足もがれるような米国からの部品供給停止などの制裁対象になっています。とはいえ、今回の米中貿易戦争なくても、世界を征するハイテク覇権争いは勃発したでしょう。両国とも、いずれ正面から対峙するときが来ることは覚悟の上。ファーウエイ社も、そこまで読んで、半導体製造を外にだけ依存せず内製化の準備をしていたわけです。但し、OSなどソフトのほうは、グーグル依存ゆえ、内部開発といっても難しいでしょうね。
実は、私はファーウエイ製品ファンです(笑)
仕事上、モバイルオフィスで、常に、パソコン(東芝)、タブレット大(サムスン)、タブレット小(ファーウエイ)、スマホ(SONY)という組み合わせ。2万円ほどでビッグカメラで衝動買いしたファーウエイが使い勝手も、画像も、反応速度も良く、最も頻繁に使っています。特に中国に盗まれて困る情報もないし(笑)
5G開発にしても、日本は業界全体で年2-3兆円だけど、ファーウエイ一社で5兆円。
そのファーウエイが今や危機的状況にあるのは間違いないでしょう。
しかし、これも、今後続く米中ハイテク冷戦時代の中では、ひとつの出来事。
マーケットで日々価格の乱高下を誘発する材料ではないけれど、ボディーブローのように数年かけてジワリジワリ効いてくる要因でしょう。
米中どちらが勝つか。貿易戦争に勝者はないが、ハイテク戦争は勝ち負けはっきりしますよ。
金市場への影響としては、米中冷戦時代となると、有事の金がジワリ買われるシナリオが考えられますね。
米中決裂で偶発的軍事衝突ともなれば、金価格が7000円になっても不思議はないほどの「有事」です。
まずは、G20@大阪でトランプ・習近平の親分同志で手打ちがあるか。もとより完全な妥結は無理筋です。お互い最大限譲って、共倒れだけは回避するシナリオでも市場は歓迎するでしょう。但し、これは金価格には下げ材料となります。
米中接近で売り、米中緊迫で買い。
現在は、接近・緊迫が繰り返され、狭いレンジで膠着しているのです。
 
写真は私のファーウエイ・タブレット。
 

ファーウェィタブレット