独連銀は、外貨準備に人民元を加えると発表した。欧州諸国のチャイナマネー誘致合戦の中で、国際通貨としての人民元に、ドイツはいち早くお墨付きを出したことになる。既に、フランクフルトには、独中のジョイントベンチャーとして人民元建てETF・債券売買のための「中国欧州国際取引所」(CEINEX)も創設されている。これは、メルケル首相率いるドイツ経済ミッションが中国を訪問した際に、「手土産」として提示された目玉プロジェクトだ。

今回の決定には、一帯一路による人民元決済増を見込み、先んじて準備通貨として人民元を保有する意図も感じられる。

中国側は、IMFがSDRにドル・円・ユーロ・ポンドに人民元を加える決定により、国際通貨としての認知を得た。ところが、その後、人民元基準値設定の恣意性が強まり、国際通貨としての信認は低下しつつあった。人民元決済比率も下降気味となった。そこで、先週には基準値算出法を自由化の方向で修正したばかりだ。したがって、独連銀の今回の決定は、中国側には絶妙のタイミングだったといえよう。今後、欧州諸国の追随も視野に入る。既に、ECBは昨年人民元建て債券を購入している。

ドイツの今回の決定の背景には、トランプ大統領とメルケル首相の確執もちらつく。長期的に、外貨準備として人民元の買いを増やせば、米ドルの相対的ウエイトは低くなるだろう。これは米ドルへの不信任行為とも受け止められる。通商交渉では、トランプ大統領が「ドイツは対米国貿易黒字を人民元で保有している」などとツイートするかもしれない。

 

なお、外為市場では、ドイツの人民元外貨準備組み入れ発表後、人民元相場は上昇した。

ちなみに金市場では独連銀がNY連銀、パリ国立銀行、イングランド銀行に分散保管している大量のドイツ公的保有金を航空便でフランクフルトに戻す、という史上最大の金塊輸送作戦。たしかに現物が保管先にあることを検証するため。棚卸みたいなものだね。

 

そして旨い物写真は、京都「味のらく山」続き。

まず、京風お雑煮。白味噌が関東人には新鮮。ホックリえびイモも具に入ってる。フグのお造り。大根の炊いたん。これは私の大好物。鰊の昆布巻き添え。やっぱり和食はここに限るとしみじみ実感。幸せでした~~

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