今や、金も仮想通貨もAIによる売買が支配しています。
今朝午前5時半頃、1万3,700ドルまで急騰していたビットコイン価格が20分で1,800ドルも瞬間急落しました。
フラッシュ・クラッシュという現象。原因はシステム障害のようです。
通常は、システムが回復すればフラッシュ・クラッシュ前の価格水準に直ぐ戻るのですが、今のように高値圏だと、リバウンドせず、そのまま下がりっぱなしというケースもあり得ます。
このような生々しい事例を見せつけられると、金市場にとっても他人事ではありません。
金価格形成も今や人間の手を離れていますから。
かくしてマーケットでもAIに対する警戒感が強まっています。
今回の大阪G20でもマクロン大統領など欧州と日本の共同提案としてAIの倫理基準を世界で統一する件が挙がっています。
要は、AIはあくまで道具であり、AIが高度になっても人間が制御出来ることが必須で、人間がAIに使われるような状況を回避するための方策が検討されているのです。
AIは学習したデータに沿って判断します。偏見を含んだデータを学べば、偏見に基づいた判断をするAIに育ってゆきます。こうした偏見は人間が取り除かねばなりません。
例えば、リクルート採用や金融ローン審査などをAIが担当すると、女性より男性、黒人より白人を優遇するなどの誤った判断をしかねません。
今、問題化している高齢者の交通事故を予防するために自動運転技術が求められていますが、自動運転車が事故を引き起こすこともあります。
その場合には、AIの、どのような判断が運転ミスを引き起こしたのか、その理由を突き止め情報を公開しなければ再発防止は叶いません。しかし、実際には、過去のデータをもとにAIが下した判断の理由は分かりにくく、AIはブラックボックスなどと言われます。
究極は、人間が自分たちより賢いAIを作り、そのAIが更に賢いAIを作り、人間の制御できない状況になってしまうリスクが指摘されます。そうならない前に、あくまで人間中心の最後の一線は断固守ることが絶対条件なのです。
とはいえ、この問題をG20の場で提起しても、トランプ・習近平・プーチンは渋い顔をするかもしれませんね。
そのようなAIを利用して監視・支配する発想の人たちですから。
特に全体主義国家では、個人の存在・尊厳より国の利益が優先されます。
プライバシーなど無い国で、国が管理する個人データをもとに、支配者により飼いならされたAIが判断してゆくでしょう。
さて、話をマーケットに戻して、金価格は1,440ドル台から1,400ドル台まで急落しています。
それでも1,400ドル台という高値圏は維持している状況です。
特に、パウエルFRB議長が、市場の利下げ先走りをけん制する如く「利下げが決まったわけではない」と語ったこと。
ムニューシン財務長官が米中貿易協議は90%まとまっている、と語ったことが、金には売り材料となっています。
とはいえ、90%まとまった、ということは、まだ10%が大阪G20直前まで決まっていない、とも解釈されます。
そして、今日の写真は、なんと(笑)、デニーズのスイーツ。
抹茶ほうじ茶パフェ!これが、なかなか旨い。
ウニ状態の頭の中に甘さが染み入る。