8月21日付日経朝刊二面(総合1)に「金高騰、買い手は中銀 6年ぶり高値、購入量最高ペース ロシアや中国『脱米ドル依存』と題する大ぶりの記事が掲載されています。
NY発でよくまとまった記事なので必読!
中国ロシア以外にも、私の注目はポーランドがこの半年で100トン近くも買い増していること。
7月に明らかになっていましたが、ロシアと国境を接して、今も、米軍が終結して臨戦態勢の国が、まさに有事に備える金を外貨準備として備蓄することは興味深い現象です。
米ソ冷戦が終わり、ベルリンの壁が崩壊した時点で、有事の金は死んだ、といわれたものですが、どっこい、まだ生きていたのですね。
更に、興味深いことは、その新規購入した金も含め、一部をイングランド銀行に現物保管しているわけですが、その分をポーランド本国へ移送することです。
EU離脱でどうなるか全く読めない国に国家の資産である金を置いておくのは、不安ということなのですね。
だからといって、米露対立の狭間にある国に金を保管するのも、これまたリスキーな感じがしますが。
ちなみに、イングランド銀行はベネズエラ政府保有の金も預かっていたのですが、同国への経済制裁として、イングランド銀行に凍結しています。
ベネズエラ政府は金塊返還を要求していますが。
さて、昨日は、テレ朝の「ワイド・スクランブル」で金特集を組んだので、乞われてスタジオ出演してきました。
ここのところ、テレビ出演は、米中貿易戦争とか中東情勢とかブレクジットとかかんぽ生命不正とか、色々でしたが、金を語るのは久しぶり。
サッカーでいえば、アウェイのゲームからホームゲームに戻った感じ(笑)
それにしても、未だに、有史以来採掘された金がプール4杯分とか言うと、スタジオ全体が、へぇーーー知らなかった、と驚きの反応。
これって、業界が40年前から言ってきたことなのだけど、まだまだ、金の知識は普及していないことを痛感。
それから、「買い取り」に異常なほど興味が示されます。
金の眼鏡とか万年筆にも金が使われていれば、金の純分相当は買い取ってもらえる、という話に、これまた「へぇぇえーー」。
なんでも、番組OA中に、局に電話の問い合わせが殺到したそうですよ。通販の番組じゃあるまいし(笑)
でも、金高騰で注目されている時期だからこそ、地道に金の基礎知識を飽きることなく、淡々と伝えてゆきたいと思いました。
あ、それから、あの番組のメインキャスターで番組の冠にもなっている「大下容子」さん。
とても感じ良い、バランスとれた方でした。
さすが、冠に名前が入るだけのことある、と実感。(世俗の事に疎いので、彼女のことは、全く知らなかった)。