市場で米中戦争は中期的材料になった。

米中、持ち札を提示しあった段階で、結論は5月から、場合によっては6月にずれこみそうな形勢だからだ。

 

今後の米側のスケジュールをまとめてみた。

5月4日 通商代表部(USTR)の、制裁関税分野等についての意見を募るパブリックコメント(30日間)の期間が終了

5月15日 USTR公聴会

5月21日 財務省が中国からの投資規制案を提示

5月22日 米国側の制裁関税案提示

 

その後に、トランプ大統領による最終決定となる。

その間、中間選挙をにらみ、選挙区を意識した言動が予想される。

結論が出るまで2か月余ということになれば、米中貿易戦争という材料が陳腐化する可能性もある。

そこで、市場の視点は、足元で、雇用統計に移りつつある。

貿易戦争懸念で売られた部分は、昨日のNY市場でかなり買い戻されリセットされ、雇用統計に備える動きが顕著だ。

昨日のNY市場が、500ドル以上も急落した後、700ドル超も急反騰して、結局ダウ230ドルで引けた背景ともいえよう。

市場のセンチメント(雰囲気)は、VIXが端的に表している。

一時は23台まで急騰したが、21台まで反落。

とはいえ、警戒水域とされる20台に高止まりしている。

貿易戦争懸念が底流として続く以上は、5月にかけて、VIXは高水準にとどまりそうだ。

更に、米中瀬戸際外交の過程で過激な言動が飛び出せば、VIX急騰の局面も考えられる。

 

円相場も、貿易戦争が「水入り」となり、円安に振れても、米中交渉の雑音でリスクオフになれば、円高に振れやすい地合いだ。

米債券市場では、米10年債利回りが2.8%を回復したが、2.7-2.9%のレンジにはまった感じ。

金も、1,350ドルの大台に再び跳ね返され1,330ドル台。

債券も金も膠着状態。雇用統計で動くか。

 

 

貴金属市場では、金プラチナの値差が400ドルにまで拡大。パラジウムも軟調。

添付図は私がセミナーで使う資料だが、金は通貨と商品の二面性を持つ。

対して、プラチナは純粋な商品。

それゆえ、リスクオンで買われるプラチナと、リスクオフで買われる金となる。

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話題は変わって、今年の筍は、なんと卸売6割安だと日経商品面の記事があった。

昨年、超不作だったから、今年は当たり年みたい。

筍にも表の年と裏の年がある。

毎年、京都にわざわざ筍食べに行くほど筍好きの私には、トランプ発言よりビッグニュース()

 

写真は、祇園、らく山での筍料理。たまらん()

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