米中貿易戦争懸念で急落したNY株式市場では、関税で保護されるはずの鉄鋼株まで売り込まれた。中国の報復リスクが意識されている。

発動時期、対象品目など未だ明らかではないが、市場は不透明性を嫌う。

更に、株下落要因として、フェイスブック個人情報流出問題が挙げられる。

米大統領選挙介入疑惑を誘発して、政治スキャンダル化の様相だ。

トランプ大統領弁護士離脱の報道もトランプリスクを刺激した。

FRB利上げペースについても、依然2018年3回か4回か、市場の見方は割れている。

 

 

そして、NY株急落を受けた東京市場でも、日経平均が900円の下落。

中国が米国に対抗関税を準備、豚肉などに最高25%の関税上乗せ。

更に、米鉄鋼輸入制限が発効して、日本も対象国とされた。米中貿易戦争の流れ弾に当たった感じだ。

 

 

外為市場では104円台まで円高が進行。

日本株セクターでは、「とばっちり円高」が株の下押し要因となる「負の連鎖」が絶ち切れない。

政治要因としてトランプリスクとアベリスクが共振すると、短期的には日経平均2万円割れの可能性も出てきた。

 

 

NY金は1,330ドル台で引き続きレンジ内の動き。

上か下か方向性に欠ける展開だ。

昨日は日経CNBCに生出演して、2018年度、株為替見通しについて話した。

日経平均19,000円まで下落、105円超えの円高も覚悟、との予測だったが、翌日に早くも現実味増すとは思わなかった。