2021年は、日本人投資家が、稼ぐ力や生産性に欠ける日本株に見切りをつけ、外貨建て資産へ大量流出した年でもある。
その行き先は、まず、米国株。やはり米国企業には相対的にダイナミズムが感じられるのであろう。
日本の証券会社も競って米国株投信販売にシフトしている。
その流れの延長に、原資産がドル建てである金も位置付けられる。
くしくも、大納会の本日は、円相場が115円の大台前後で推移している。
為替の面からも海外資産に追い風が吹いている。
NY金も、1,800前後で越年しそう。
2022年も、円安傾向は持続するであろう。
ご存じ、筋金入り円安派の筆者の考えは変わらない。
利上げに動く米国と、利上げには遠い日本の状況を考えれば、当然の帰結といえる。
円=低リスク通貨という概念も、徐々に薄れつつある。


そもそも本欄で繰り返し指摘したことだが、NY市場では、安全通貨といえば、米ドルが当たり前という風潮だ。
そして、ドルと金の関係も、ドル高=NY金安という市況の法則が、あてはまらないケースが増えている。
2022年も、ドル高・円安・NY金高で円建て金価格がダブルで上昇する局面が珍しくない市場環境になりそうだ。
いっぽう、仮想通貨の存在も今や無視できない。


年末にきてビットコインは5万ドルを割り込み、罫線上では「下げ相場」入りしている。
しかし、ビットコインの相場は、ボラティリティが激しい。
短期的な売買益を狙う投資家マネーの流入は続くであろう。
ドルと金の関係がデカップリング(分離)の傾向にあるが、ビットコインと金の間で行ったり来たりするマネーは世界的に増えてゆくであろう。


さて、本年最後の写真は、とらや 東京ミッドタウン店の「松襲」という名称の季節の和菓子(きんとん製)。

 

とらや 東京ミッドタウン店の「松襲」

今年の冬は、オミクロンで、暫時旨いモノ巡りを控えることになりそう。
例年、私流の忘年会は昼の部でスイーツ中心なのだが、昨年に続き今年は回数が少なかった。
日本の場合、例えば、朝のラッシュ電車に一人でもオミクロン感染者がいれば、その車内で、一気に濃厚接触者が増えそう。
日本も、職場によっては机の並びなど、かなり密な状況だ。
とにかく桁外れの感染力の強さはファウチ博士も警鐘を鳴らすほどだ。
症状は軽そうだが、検査で陽性になれば、隔離などで面倒な状況になるのが困る。
隔離施設の仕事といえば、ほぼ全員が軽症・無症状なので、「元気なのに、いつまで隔離されるのか」との不満噴出への対応らしい。
マーケットの影響も、隔離などで人手不足、サプライチェーン混乱が悪化して、物価が上がることが危惧されている。