HOME > 豊島逸夫による金市場の解説 > 2019年 > 全人代に見る中国の難局

豊島逸夫による金市場の解説

2019年03月12日
全人代に見る中国の難局

今回の全人代で、中国は、過去の膨大な借金の清算は先送りにして、更に借金を増やし、インフラ工事とか減税の大盤振舞いせざるを得なくなりました。李克強首相も、易綱中国人民銀行総裁も、中国にしては珍しく、国が難局にあることを認め語っています。

昨年の全人代では、過剰債務を抱えるゾンビ企業や、実態が不透明なまま膨張した影の銀行(シャドーバンク)の整理を前面に打ち出し、「構造改革」路線をアピールしました。それから1年。政策の180度大転換を強いられることになったのです。

膨らんだ借金の返済を強いれば、当然、企業破綻が急増して、工場閉鎖が相次ぎ、失業が増えます。闇の金融会社を取り締まれば、たちまち中小企業は資金繰りがつかず倒産してしまいます。

経済の理屈からいえば、銀行の不良債権は整理せねばならないし、借金返済の目途がつかない不良企業には退場してもらわねばなりません。

しかし、そこは社会主義国家の中国。

景気に赤信号がともれば、不良債権まみれの国有銀行も、借金まみれの民間企業も国により救済されるのです。

更に、経済を活性化して、失業者の一揆を未然に防ぐためには、更に借金を積み増してでも、公共工事や銀行融資を力づくで増やすのです。それが、今年の全人代での政策転換でした。

米中貿易戦争から受けたダメージも効きました。これまでトランプの関税攻撃で、中国経済を引っ張ってきた稼ぎ頭の「輸出」が激減したのです。

振り返れば、中国の経済は10%以上の高成長を続けていました。しかし、今や、世界第二の経済大国になると、そもそも年率10%の高度成長など望むべくもありません。近年は7%から6%台に減速してきました。例えていえば、高速道路を100キロ以上にぶっ飛ばして、インターから一般道路に入ると、60キロでも、車があたかも止まったかのような錯覚を感じますよね。中国の国民も、同じような減速感を味わっているのです。

今年の全人代では、2019年の目標経済成長率も6-6.5%と設定されました。昨年の「6.5%前後」という目標を下回る数字です。

これを発表する演説をした李克強首相が1時間45分もの熱弁をふるっている間、隣席の習近平国家主席は、憮然とした表情で、ときおり側近に喋りかけたりしていたことが話題になっています。

「ばらまき型の景気刺激は断固やらない」

李克強首相は断言しましたが、結局、発表された景気浮揚策は「ばらまき」でした。

借金まみれ地方政府には、もっと資金調達してインフラ工事増やせるように、地方債の発行枠を6割増の大盤振る舞い。

不良債権をかかえる大手国有銀行には、中小企業向け融資を30%増やす大盤振舞い。

そして、企業減税のおまけつき。

さすがに、李克強首相も、このときは「財政赤字圧力が高まる」と開き直って認めざるを得ませんでした。

しかしながら、市中におカネをばらまいても、企業が将来への視界不良から設備投資を控えると、経済成長を生む企業融資にはなりません。挙句の果てには、その過剰マネーが不動産市場や株式市場に流入してバブルを生む結果にもなりかねません。

前途多難な全人代です。

 

さて、今日の写真は、旬のホタルイカと、珍しく貝から外したばかりのアオヤギ@ますこみ鮨。引っ越し新装なった外国人特派員協会の中の知る人ぞ知る鮨のお店。予想されるゴーン元日産会長の記者会見場もこの協会かな??

20190312アオヤギ.jpg

20190312イカ.jpg

  • ●本サイト(http://kikinzoku.tr.mufg.jp)は、「純金上場信託(現物国内保管型)」 (愛称:「金の果実」) ・「純プラチナ上場信託(現物国内保管型)」 (愛称:「プラチナの果実」)・ 「純銀上場信託(現物国内保管型)」 (愛称:「銀の果実」) ・「純パラジウム上場信託(現物国内保管型)」 (愛称:「パラジウムの果実」) (以下、4商品を総称して「『金の果実』シリーズ」または総称して「純金/純プラチナ/純銀/純パラジウム上場信託」または「本商品」または「貴金属上場信託」といいます。なお本サイト内においては、個別商品について「純金/純プラチナ/純銀/純パラジウム上場信託」「純金上場信託」「純プラチナ上場信託」「純銀上場信託」「純パラジウム上場信託」「Japan Physical Gold ETF」 「Japan Physical Platinum ETF」 「Japan Physical Silver ETF」「Japan Physical Palladium ETF」 と称する場合があります)に関する情報の提供を目的としており、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。
  • ●「純金上場信託」「純プラチナ上場信託」「純銀上場信託」「純パラジウム上場信託」はそれぞれ別の地金(金・プラチナ・銀・パラジウム)を裏打ちとした個別の商品です。
  • ●本サイトにおける「日本初」とは、日本の金融商品取引所に上場されている商品のうち、日本に貴金属現物が保管されかつ貴金属現物に転換(交換)可能な商品として初めてであることを言います(2014年4月1日現在。三菱UFJ信託銀行調べ)。
  • ●本サイトは、特定の金融商品等の取得・勧誘を目的とするものではありません。
  • ●本サイト掲載の数値・グラフ等は過去の実績・状況であり、将来の市場環境・運用成果等を示唆・保証するものではありません。また、税金・手数料等を考慮しておりませんので、最終的な投資成果を示すものではありません。
  • ●本サイトの内容は作成基準時点のものであり、その以後予告無く変更または廃止される場合があります。また、この資料に掲載されている情報の作成には万全を期していますが、当該情報の完全性を保証するものではありません。
  • ●当社は、本サイトに含まれる情報およびそれを利用したことにより発生するいかなる費用または損害等の一切について責任を負いません。
  • ●本サイトの一切の権利は当社に属しており、目的を問わず、無断複製・転載を禁じます。

【ご注意下さい】

  • ①当社店頭窓口では本商品のお取り扱いはしておりません。本商品は東京証券取引所に上場されている商品であり、当社(店頭窓口およびインターネットバンキング等いずれも)では「申込・売買・現物への転換(交換)」等一切お取扱できません。本商品に係るお取引をご希望の方は、最寄の取扱第一種金融商品取引業者(証券会社)にお申込み下さい。
    なお、貴金属現物への転換(交換)は、小口転換取扱証券会社のみのお取扱となりますのでご注意下さい。
  • ②小口転換取扱証券会社以外の証券会社で本商品を保有されている方で、現物への転換(交換)を希望される方は、小口転換取扱証券会社への口座移管が必要となります。
  • ③貴金属現物から本受益証券への転換(交換)はできません。
  • ④転換(交換)には一定の口数が必要となります。また、銀・パラジウムは大口転換(交換)のみとなります。
  • ⑤転換(交換)には手数料が必要となります。詳しくは、「転換(交換)について」をご参照下さい。

【その他ご留意事項】

  • ●本商品は、預金等や保険契約とは異なり、元本の保証はありません。
  • ●本商品の運用により信託財産に生じた損益は、全て投資家の皆様に帰属します。
  • ●本商品は「預金保険制度」の対象ではありません。
  • ●金融商品取引業者以外の金融機関は、投資者保護基金の対象ではありません。
  • ●本商品は、販売会社がお申込みの取扱を行います。
  • ●本商品の売買を行われるに際しては、予め、お取引先の金融商品取引業者等により交付される契約締結前交付書面等を十分にお読み頂き、商品の性質・取引の仕組み、リスクの存在、手数料、信託報酬等の費用等を十分にご理解いただいた上で、ご自身でご判断下さい。
  • ●本商品は書面による契約の解除(クーリング・オフ)の適用はありません。
  • ●本商品は投資信託ではありません。

【手数料およびリスクについて】

  • ●本サイトに掲載の商品毎に所定の手数料・信託報酬等の費用をご負担いただきます。
  • ●本商品は値動きのある地金等を信託財産としているので、一口あたりの純資産額(取引所開示)は変動します。したがって、投資家の皆様の投資元金が保証されているものではなく、一口あたりの純資産額(取引所開示)下落により損失を被り、投資元金を割り込む事があります。
  • 手数料およびリスクの詳細につきましては必ず目論見書・有価証券届出書(純金上場信託/純プラチナ上場信託/純銀上場信託/純パラジウム上場信託)をご覧下さい。

商号等 : 三菱UFJ信託銀行株式会社 登録金融機関 関東財務局長(登金)第33号
加入している協会の名称 : 日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会


JDR(日本型預託証券)
金ETFの魅力を語る。「金の果実」を保有するメリットは?