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豊島逸夫による金市場の解説

2017年03月15日
なぜ、オランダ?

オランダが市場で注目されることは稀だ。

面積は九州ほどで、人口は約1,600万人ほどである。

しかし、欧州財政問題を語るとき、ベンチマークとして使われる「EU諸国の財政赤字は対GDP比3%以内に抑える」ルールも決めた欧州連合創設「マーストリヒト」条約は、オランダの同都市で締結された。

そもそも、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグの3か国から成る「ベネルクス経済連合」は、欧州連合の先駆けであった。

歴史的に見れば、17世紀に世界初の「株式会社」東インド会社を創設。貿易で世界を制した。

日本とも関係が深い。ポルトガルは、宗教ルートで来たが、オランダは、経済ルートであった。

そのような民族のDNAは、現在にも引き継がれている。

筆者が勤務したスイス銀行のロンドン支店は3000人を超す大所帯であったが、現地経営陣の順列1位、2位、3位は、すべてオランダ人で占められた。

それゆえ、スイス・オランダ銀行などと言われたものだ。

スイス人は裁定取引などに抜群の才があるが、大組織のマネジメントとなると、オランダ人の得意分野なのだ。

 

 

更に、オランダといえばチューリップ。世界の花卉(かき)市場として、圧倒的なシェアを持つ。

アムステルダム・スキポール空港近くには最大のアールスメール花市場があり、トランジットで見学できる。

そこは世界をまたにかける世界最大の花卉(かき)物流センターである。

200のサッカースタジアムが入る面積。

そこに、世界から出荷された花卉類が、巨大物流センターの如く整然と積まれ、貨物列車のような輸送手段により、かなりのスピードで移動する。

全て、コンピュータ制御であることは勿論だ。

セリ市も、劇場のような造りで、中央の大スクリーンと手元のモニター画面を睨みながら、「仲買人」たちが世界からの売買注文をこなしてゆく。

アフリカからアムステルダム経由で日本へ注文の花が最短2日間で届く。

日本から常駐検疫官が駐在しているのは、ここだけ。

成田での検査時間が短縮され、鮮度が保たれる。

まさに自由貿易立国の伝統が息づいているその国が、今、人の自由な移動に拒否反応を示し始めた。

根底にあるのは、所得格差問題である。

高福祉国家とされるが、欧州債務危機のなかで経済的緊縮が強まり、トランプ流にいえば「忘れられた人たち」の生活は苦しい。

そこに、近所に難民収容施設が血税で建設されれば、やりきれない思いが募る。

その思いを代弁するかのように、「オランダのトランプ」といわれる極右政党自由党のウィルダース氏が彗星のごとく現れた。

歯に衣着せぬ言動で、「オランダ・ファースト」を繰り返し叫ぶ。

その結果、米国同様、国内には分断が生じている。

EUの優等生といわれた国にも、遂に、孤立主義の思想が侵入し始めた。

貿易立国ゆえ、保護主義的トーンは薄い。モノの移動は自由だが、ヒトの移動には、監視を強める傾向だ。

ここに、英国との共通点を見る。

市場には、ネーデルラント(オランダの別名)のイニシャルをとり、Nexit(ネグジット)と言う新語も飛び交う。

今日の総選挙で、ウィルダース氏の自由党が第一党になれば、フランス大統領選挙候補のルペン氏には追い風となるは必定。

市場は、それで一気に危機モードに突入するわけではないが、フランス大統領決戦投票にかけてsell in Mayの相場格言が投資家の心に響く展開を予感させる。

金市場では、利上げ=売り材料、欧州リスク=買い材料が対峙している。

米利上げで基調は弱いが、欧州リスクが下支えとなり、下げも限定的となろう。

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